かたつむり/カタツムリ【蝸牛】

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数え方(読み方)・単位

一匹(いっぴき)

解説

意味

(「かたつぶり」の変化した語)
 
軟体動物、有肺類に属する大形陸貝の総称。前鰓類のヤマタニシなど陸産の種を含めることもある。殻は右巻きのものが多い。頭や胴体の一部を殻の外に出して移動するが、乾燥時や驚いた時は殻の中にひっこめる。頭に二対の触角があり、長い方の一対の先端に明暗を識別できる目がある。短い方の一対は、化学物質を感じる器官といわれている。柔らかい体の表面は粘液でおおわれる。血管が網状に集まって肺の働きをする外套腔(がいとうこう)で呼吸する。口にはやすり状になった歯舌があり、これで主に枯死した草や木の葉などをなめるようにして食べ、農作物に害を与えることもある。雌雄同体で、土中に卵を産む。ふつうにみられるオナジマイマイのほか、クロイワマイマイ、ウスカワマイマイなど日本では約六〇〇種ほど知られている。でんでんむし。かたつぶり。かいつむり。まいまい。まいまいつぶろ。まいまいつぶり。かぎゅう。ででむし。《季・夏》
 
*天理本狂言・蝸牛〔室町末〜近世初〕「かたつむりを用れは其ままよひと申程に、せがれをよび出しかたつふりを取にやらうと云てよひ出す」
*俳諧・七番日記‐文化一〇年〔1813〕六月「夕月や大肌ぬいでかたつむり」
*唱歌・かたつむり(文部省唱歌)〔1911〕「でんでん虫々 かたつむり、お前のあたまは どこにある」

語源

この語の方言はきわめて多く、「めだか」「ありじごく」などとともにその数は上位を占める。全国的分布も複雑だが、大局的にはいくつかの類(同系の語)が一定の領域を占めている。柳田国男は「蝸牛考」で、全国の「かたつむり」の方言をナメクジ系(A)・ツブリ系(B)・カタツムリ系(C)・マイマイ系(D)・デデムシ系(E)の五類とその他に分類し、京都を中心に分布するデデムシ系(E)を囲んで、ほぼABCDEDCBAの順に並んでいると判断し、これは京都でABCDEの順にことばが誕生し、地方に伝播していったために形成されたと考え、いわゆる方言周圏論の典型的な例とした。

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