数え方(読み方)・単位
一本(いっぽん)、一玉 (ひとたま) 、一把 (いちわ) 、一綛 (ひとかせ)
解説
毛糸の糸は「本」、球(毛糸玉)になった状態は「玉」で数えます。毛糸の束 (たば) は「把」「綛」で数えます。「綛」は一定の長さの枠 (わく) に糸を何重にも巻き、巻いた糸の束を外してまとめたものを表します。
広く糸について、糸は「本」「筋」で数えます。紡錘 (ぼうすい) でつむいだ糸をかけて巻きとる工具のことを「綛 (かせ) 」といい、巻いた糸の束 (たば) を「綛」で数えます。同様に、束ねた糸は「束」「把」でも数えます。軸に巻きつけた糸は「軸」で数えます。紙や板に巻き取った糸を「枚」で数えることもあります。
⇒いと(糸)
意味
羊毛その他の獣毛などを原料としてつむいだ糸。編物、毛織物などに用いる。《季・冬》
*尋常小学読本〔1887〕〈文部省〉一「あねは、毛糸で、あみ物をして居ます」
*当世少年気質〔1892〕〈巖谷小波〉六「赤い毛糸の手袋をはめて」
*虚子句集〔1915〕〈高浜虚子〉冬「襟巻を編むべく黒の毛糸かな」
*雪国〔1935〜47〕〈川端康成〉「十三四の女の子が一人石垣にもたれて、毛糸を編んでゐた」