おび【帯】

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数え方(読み方)・単位

一本(いっぽん)、一枚 (いちまい) 、一点(いってん)、一筋 (ひとすじ) 、一条 (いちじょう)

解説

細長い物を数える「筋」「条」を用いて数えることもあります。商品としては「点」でも数えます。

意味

①衣服を着るとき、腰のあたりに巻いて結ぶもの。布帛、組紐など種類が多い。

*日本書紀〔720〕武烈即位前・歌謡「大君の 御於寐(オビ)の倭文服(しつはた) 結び垂れ 誰やし人も 相思はなくに」
*日本書紀〔720〕天武五年正月(北野本訓)「高市皇子より以下、小錦より以上の大夫等に衣(きぬ)・袴(はかま)・褶(ひらおび)・腰帯(オヒ)・脚帯(あゆひ)及び机杖(おしまづき)賜ふ」
*万葉集〔8C後〕二〇・四四二二「わがせなを筑紫はやりてうつくしみ於妣(オビ)は解かななあやにかも寝も〈服部呰女〉」
*宇津保物語〔970〜999頃〕忠こそ「父おとどの御許に、祖(おや)の御時より、つぎつぎ伝はれる名高きをび」
*落窪物語〔10C後〕一「あこぎはいと清げにさうぞきて、〈略〉おびゆるらかにかけてまゐるうしろで」
*宇治拾遺物語〔1221頃〕一・一八「狩衣のうしろは、おひに引ゆがめられたるままに、ひきもつくろはねば」
*義経記〔室町中か〕七・亀割山にて御産の事「武蔵少人のむづかる御声を聞きて〈略〉篠懸(すずかけ)に掻巻きて、おびの中にぞ入れたりける」
*浮世草子・好色万金丹〔1694〕三・三「大夫様はまだ寐てござるかととへば、もはやをきてゐさんすといふほどに、さては帯(ヲビ)とかなんだものときのどくがり」
 
②妊婦が五か月目に腹に巻く布。また、それを巻くこと。結肌帯(ゆわだおび)。岩田帯。

*夜の寝覚〔1045〜68頃〕一「姫君は、月のかさなるままに、ほどなき御身はいちじるくふくらかになりもておはするままに〈略〉対の君は、おびなどしのびてせさせ奉るにつけても」
*中右記‐元永二年〔1119〕正月五日「今日中宮御懐妊之間、御帯令〓着給」
*とはずがたり〔14C前〕一「五月の比(ころ)は、四月(よつき)ばかりのよしをおぼしめさせたれども、まことには六月(むつき)なれば〈略〉おひをてづからよういして」
*浄瑠璃・嫗山姥〔1712頃〕二「頼光様へ嫁入りして、今比はおなかにおびをも結ぶはづを」
*滑稽本・浮世風呂〔1809〜13〕二・上「最(も)う跡月帯(オビ)を致しましたはな」
 
③腰につけた刀。佩刀(はいとう)。

*読本・雨月物語〔1776〕蛇性の婬「前(さき)の夫(つま)の二つなき宝にめで給ふ帯(オビ)あり。〈略〉金銀を餝(かざ)りたる太刀の、あやしきまで鍛ふたる古代の物なりける」

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