数え方(読み方)・単位
一本(いっぽん)
解説
女帯の結び目が下がらないように、帯の中の結び目に当てる小幅の布のことで、「本」で数えます。
意味
女の帯の結びめが下がらないように、背の結びめの中にあてて形を整え、前にまわして締める布。背にあたる中央には半月形の芯(しん)を入れる。せおいあげ。しょいあげ。
*浮雲〔1887〜89〕〈二葉亭四迷〉二・七「此奴も金糸で縫の入ッた水浅黄(みづあさぎ)縮緬(ちりめん)の半襟をかけた奴で、帯上はアレハ時色縮緬、統括(ひっくる)めて云へばまづ上品なこしらへ」
*うつせみ〔1895〕〈樋口一葉〉二「友仙の帯に緋ぢりめんの帯(オビ)あげ」
*生〔1908〕〈田山花袋〉二「赤い帯揚にメリンスの半襟、顔にはいつも白粉をべったりと附けて居た」