おどり【踊り】

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数え方(読み方)・単位

①一差し (ひとさし) 、一手 (いって)
②一曲(いっきょく)、一番(いちばん)

解説

①日本舞踊の踊りは「差し」で数えます。「手」は舞や能など、決まって行う一連の動きや技を数える語です。

②曲に合わせて踊る場合は、「曲」「番」などで数えます。

意味

①はねあがること。とびはねること。跳躍。
 
②(音楽にあわせて)手足、からだを動かし、身ぶり、手ぶりをしながら、リズムにあった動作をすること。また、その動作。舞踊。舞踏。室町末期頃から、念仏踊り、盆踊り、田植え踊り、稚児(ややこ)踊りなど民間の集団舞踊が盛んになった。特に、俳諧では、盆踊りを指し、秋の季語。《季・秋》

*春日権神主師淳記〔1497〕明応六年七月一五日「南都中近年盆のをどり、異類異形一興」
*浮世草子・好色五人女〔1686〕二・二「踊はくづれ桶夜更(ふけ)て化物」
*俳諧・ひさご〔1690〕「我が名は里のなぶりもの也〈芭蕉〉 憎まれていらぬ躍の肝を煎り〈珍碩〉」
*ブルジョア〔1930〕〈芹沢光治良〉四「そして沢に踊りを申し込んだ。ワン・ステップ。沢のテーブルでは愉快な笑ひがした」
 
③「おどりうた(踊歌)」の略。
*加生宛芭蕉書簡‐元祿三年〔1690〕九月一三日「文の落付所、何を底意に書たると申事無〓御ざ〓候而は、おどり、くどき、早物語のたぐひに御ざ候」
 
④神祭。
*幡多方言〔1828〕「神祭を申しと云おどりとも云」
 
⑤動悸(どうき)がすること。胸がどきどきすること。
*浄瑠璃・曾我扇八景〔1711頃〕紋尽し「もはやきづかひなけれども、むねのをどりはまだやまず」
 
⑥乳幼児の前頭部の骨と骨との間がまだ接合していない部分。ひよめき。おどりこ。
*日葡辞書〔1603〜04〕「Vodori (ヲドリ)〈訳〉幼児の頭のひよめき」
 
⑦(江戸時代、貸金業者が一、二か月または四、五か月間の短期間融資の場合、返済期日をその月の晦日(みそか)としないで二五日限りとし、これに遅れた場合は二五日以後月末までの分としてさらに一か月分の利子をとったことによる)借金の利子が二重となること。おどり歩(ぶ)。月おどり。

*滑稽本・古朽木〔1780〕四「躍(ヲドリ)の利足は」
*浄瑠璃・伊賀越道中双六〔1783〕一「利銀は二割、三月をどりでございます」
*寄笑新聞〔1875〕〈梅亭金鵞〉一号「利を五両一分として三日縛りと定め月に十度の倍利(オドリ)とし」
*歌舞伎・月梅薫朧夜(花井お梅)〔1888〕序幕「書替へろとおっしゃるなら、書替へてもようござりまするが、をどりはまけて下さいませうね」
 
⑧芸妓が二重に花代を得ること。
*わが新開地〔1922〕〈村島帰之〉「夫れにオドリと称し重複して花代を取得する事が二時間位あると仮定して」
 
⑨「おどりぐい(躍食)」の略。
*父の詫び状〔1978〕〈向田邦子〉父の詫び状「オドリにすれば三、四人前はありますというだけあって、みごとな伊勢海老であった」
 
⑩喧嘩(けんか)をいう盗人仲間の隠語。

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