数え方(読み方)・単位
一折(ひとおり)
解説
「折」は折り箱や折り詰め(折り箱につめた食品・菓子類)を数える語です。
意味
①食品などを折箱に詰めること。また、その詰めたもの。おり。
*雑俳・俳諧雋〔1775〕「御祈願所から折詰の菓子」
*人情本・春色梅児誉美〔1832〜33〕三・一六齣「すみた川名物、みやこ鳥・折詰・籠詰」
*魔睡〔1909〕〈森鴎外〉「折詰のサンドヰッチをむしゃむしゃ食ってゐる」
*彼岸過迄〔1912〕〈夏目漱石〉風呂の後・一二「何百人と集まる汚ない支那人が、折詰のやうにぎっしり詰(つま)って」
②折ることを続けてやめないさま。拳(けん)で指をつづけて折ることで、続けて勝つことにいう。
*咄本・無事志有意〔1798〕拳酒「『拳にかった者が呑(のみっ)こ』『合点だ、三けん折づめだ』」
*滑稽本・浮世床〔1813〜23〕二・下「『ヘン押がおもてへ。サア来たり。三拳ばらひか』『折詰(ヲリヅメ)折詰(ヲリヅメ)』」
*雑俳・柳多留‐一二一〔1833〕「折詰でこいと茶菓子は下戸の拳」