おさ【筬】

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数え方(読み方)・単位

一枚(いちまい)

解説

織機に付属する糸位置を整える扁平 (へんぺい) な器具のことで「枚」で数えます。

意味

①機織(はたおり)の付属具の一つ。薄い竹片を櫛形に列ねて作り、長方形の框(わく)に入れたもの。最近は鋼鉄や真鍮製の針金で作ったものを用いる。経(たていと)をその目に通して整え、緯(よこいと)を通すたびにこれを圧して、布の織り目を密にするために用いる。

*古今和歌集〔905〜914〕恋五・七五八「須磨のあまのしほやき衣おさをあらみまどほにあれや君がきまさぬ〈よみ人しらず〉」
*十巻本和名類聚抄〔934頃〕六「筬 唐韻云筬〈音成 楊氏漢語抄云乎佐〉織具也」
*色葉字類抄〔1177〜81〕「筬 オサ 織具也」
*名語記〔1275〕五「絹布ををる具のおさ如何。答、おさは筬なり」
*中華若木詩抄〔1520頃〕中「梭は、物を織るをさと云者ぞ」
*浄瑠璃・蘆屋道満大内鑑〔1734〕四「おりかけし布機の躡踏(まねき)掛板、巻竹よ滕(ちきり)梭(ひ)筬(オサ)よ〓(わく)なんど」
*思出の記〔1900〜01〕〈徳富蘆花〉四・一三「権利の義務の云ふ言葉が梭(オサ)の如く二人が間に行きかふて織り出す議論の花模様」
 
②矢の容器の箙(えびら)や空穂(うつほ)の名所(などころ)。鏃(やじり)を差し込むための細長い板を列ねた簀子(すのこ)をいう。
 
③魚のえら。
*日葡辞書〔1603〜04〕「Vosa (ヲサ)〈訳〉魚の鰓」
 
漢字「杼」「梭」をあてることもあるが、「杼・梭」は「ひ」であって、本来「おさ」とは別のものである。「節用集」にも「梭(ヲサ)」(饅頭屋本・黒本本)とあり、この頃から混同されるようになったものか。

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