数え方（読み方）・単位
一発（いっぱつ）、一本（いっぽん）、一個（いっこ）、一星 (いっせい)
解説
打ち上げ花火は「発」、家庭用小形花火は「本」「個」で数えます。「星」は（専門的に）信号弾・花火など、光って落ちるものを数える語です。例：「赤色 (せきしょく) 3星」
意味
火薬に色火剤・発音剤などを調合し、筒や玉に詰めたもの。また、それに点火したとき、爆発・燃焼して出る光・火花・煙・音など。空中高く打ち上げて破裂させる打上げ花火、物の形や模様を描く仕掛け花火、線香花火やねずみ花火などの玩具花火に大別される。観賞用のほか、通信用のものもある。煙火。《季・夏‐秋》
＊伊達家文書‐天正二年〔１５７４〕一一月一三日・伊達輝宗日記（大日本古文書一・二九二）「同夜はな火候」
＊俳諧・御傘〔１６５１〕一「花火 正花を持也春に非ず秋の由也夜分也」
＊北条記〔１６５５〜７３頃〕五・佐竹対陣之事「敵陣にはな火を焼たてければ、味方の名侍ども、花火をくくりて、是も同く焼立ける」
＊俳諧・蕪村句集〔１７８４〕秋「花火せよ淀の御茶屋の夕月夜」
＊滑稽本・浮世風呂〔１８０９〜１３〕四・下「湯の中は花火（ハナビ）と川垢離がねへ計だ」
語源
①一五四三年の鉄砲伝来以降、武器の一種として伝わった。ヨーロッパでは通信用として、軍の進退などを示すために打ち上げたというが、日本では、当時の火術専門家がこれを軽視し、民間の技となった。
②一六一三年、徳川家康が、唐人の上げた娯楽用の花火を見物したといい、その頃より花火師が現われた。町ではねじり、線香、流星、鼠などの子ども用の花火も流行したが、瓦屋根が少ない江戸の町では火事の元ともなり、町中で打ち上げることに対する禁令が一六四八年以降度々出された。
