はた【旗/幡/旌】

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数え方(読み方)・単位

一本(いっぽん)、一枚 (いちまい) 、一流れ(ひとながれ)、一旒 (いちりゅう) 、一棹 (ひとさお)

解説

旗はポールに掲げられると「本」で数えます。1本のポールに複数の旗が掲げられた場合は「枚」で数えます。古くは「流れ」「旒 (りゅう) 」「棹 (さお) 」などでも数えました。

意味

①布や紙などでつくり、高くかかげ、目標、装飾とするもの。大小さまざまな形状があり、儀式、軍陣などには、一端を竿に付け、下端を長く垂らして風になびかせる手長旗(てながはた)、長旗(ながはた)、流旗(ながればた)などと呼ばれるものが用いられ、上部を手(て)、下部を足(あし)と称した。また、江戸時代には、布の側面に乳(ち)をつけて竿に通したものをさしてもいう。幟(のぼり)。現在では、国旗、社旗、校旗など。
 
*古事記〔712〕下・歌謡「隠国の 泊瀬の山の 大峰(おほを)には 波多(ハタ)張り立て さ小峰には 波多(ハタ)張り立て」
*二十巻本和名類聚抄〔934頃〕一三「幡 旒附 考工記云幡〈音翻 和名波太〉旌旗〈精期二音〉之名也」
*大唐西域記巻十二平安中期点〔950頃〕「兵会ひて、旗(ハタ)・鼓相ひ望みて」
*尋常小学読本〔1887〕〈文部省〉四「二月十一日には、日本国中の人、皆業を休み、家の前に、日の丸のはたをたてて、祝ひ楽む」
 
②(幡)仏語。仏菩薩などを供養する荘厳具。その材料などによって、平幡(ひらはた)、糸幡、玉幡など種々のものがあり、板で作られることもあった。江戸時代、良家の子女が若くして死んだ時など、振袖など生前の晴れ着を仕立ててつくり、これを寺院に納めて供養する風習が行なわれた。

*日本書紀〔720〕推古一一年一一月(岩崎本訓)「因りて蜂岡寺を造る。是の月、皇太子、天皇に請(まう)したまひて大楯及び靫〈靫、此をば由岐と云ふ〉を作り又旗幟(ハタ)に絵(ゑか)く」
*十巻本和名類聚抄〔934頃〕五「幡 涅槃経云諸香木上懸五色幡〈波太 又見征戦具〉」
*源氏物語〔1001〜14頃〕鈴虫「御念誦堂の具ども〈略〉はたのさまなど、なつかしう、心ことなる唐の錦をえらび、縫はせ給へり」
*滑稽本・大千世界楽屋探〔1817〕下「竜頭の幡(ハタ)天蓋で、香炉や位牌を持せた歴々の葬礼が、途中は僅二三十人」
 
③江戸時代、大坂の相場で売ることをいう。
*浮世草子・商人職人懐日記〔1713〕一・三「米買こんで相場のあがるを待を持といひ、高相場に売置をして、さがるを悦ぶをはたと名附」
*浄瑠璃・女殺油地獄〔1721〕中「持とはたと両方一度の祈りには、高からず安からず中を取て河内の国」
*浮世草子・世間手代気質〔1730〕四・二「米の端(ハタ)にかかって大分損金いたし」

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