はたき【叩き】

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数え方(読み方)・単位

一本(いっぽん)

解説

意味

①(敲)江戸時代の刑罰の一種。罪人の肩、背、尻を鞭で打つもの。軽・重の二種があり、江戸では牢屋同心が小伝馬町の牢屋の門前で執行した。八代将軍吉宗の時代から行なわれた。
*徳川禁令考‐別巻・棠蔭秘鑑・亨・一〇三・享保五年〔1720〕「一、敲 数五十敲、重きは百敲」
*御触書宝暦集成‐三〇・延享四年〔1747〕二月「三奉行え〈略〉敲之分は相止、科之軽重にて入墨又は追払に其節相伺可申候」
 
②料理で、魚・鳥肉を包丁で細かく叩くこと。また、その料理。

*新撰類聚往来〔1492〜1521頃〕中「其料理方者〈略〉鮓、扣(タタキ)、醢」
*仮名草子・仁勢物語〔1639〜40頃〕下・九六「秋かけてしたるたたきはからくともをくはふくるるあぢにぞ有ける」
*狂歌・徳和歌後万載集〔1785〕秋「折もよき秋のたたきの烏帽子魚かま倉風にこしらへてみん」
*雑俳・若とくさ〔1790〕「これもよい・叩きで喰はす秋鰹」
*浪花聞書〔1819頃〕「たたき 塩辛也」
*百鬼園随筆〔1933〕〈内田百〉間抜の実在に関する文献「吸物と、たたきと、附焼にしてくれる様特に頼んで来た」
*湯葉〔1960〕〈芝木好子〉「鶏のたたきを買い、湯葉で巻いて汁ものの種にして」
 
③「たたきの与次郎」のこと。また、そのうたう歌。
*歌謡・淋敷座之慰〔1676〕目録「吉原太夫浮世たたき〈略〉吉原太夫紋尽しのたたき」
*浮世草子・俗つれづれ〔1695〕五・一「お床のあかるまでさびしくば是を読しゃれと、太夫の名よせたたきの本を禿がかしける」

④③の拍子をとり入れた、浄瑠璃のふし。
*浄瑠璃・平仮名盛衰記〔1739〕三「しげる竹切て、タタキ舁(かき)上のする笹の葉は、亡(なき)魂おくる輿車」
*浄瑠璃・義経千本桜〔1747〕四「ノル我は、恋路に、迷ふ身のアアうらやましフシねたましや。タタキはつ鳫金の女夫連(めうとづれ)」
*随筆・世事百談〔1843〕二「浄るりの節に、レイゼイ、また三重などいふ名目くさくざあり。そはみなよりどころあることにて〈略〉またたたきといふは、むかし網笠を着て扇を持、手を打たたきて唄ふものをたたきといふ。人倫訓蒙図彙に見えたり。その節を用いたる所をタタキといふ」

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