へちま/ヘチマ【糸瓜/天糸瓜】

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数え方(読み方)・単位

一個(いっこ)、一本(いっぽん)

解説

ヘチマはつる性植物なので株は「本」で数えます。ヘチマの実は「本」、たわしなどに加工された場合は「個」でも数えます。

意味

①ウリ科のつる性一年草。熱帯アジア原産で、日本には江戸時代の初めに渡来し広く栽培される。茎は稜があり巻ひげで他物にからむ。葉は柄をもち掌状に浅く三〜七裂する。雌雄同株。夏から秋にかけ、径五〜一〇センチメートルの黄色い五弁花を開く。果実は円筒形で、長さ三〇〜六〇センチメートル、若いものは煮食する。夏、茎から液をとり化粧水や咳止め薬にする。漢名、糸瓜。とうり。へちまうり。学名はLuffa aegyptiaca 《季・秋》 ▼へちまの花《季・夏》
 
*羅葡日辞書〔1595〕「Cucumer 〈略〉fechimano (ヘチマノ) タグイ」
*俳諧・毛吹草〔1638〕二「誹諧四季之詞〈略〉七月〈略〉へちま」
*和爾雅〔1688〕七「瓜〔総名也〕 〈略〉絲瓜(ヘチマ)〔布瓜。〓瓜。天羅。蛮瓜。竝同〕」
*俳諧・夜半叟句集〔1783頃か〕「堂守の植わすれたる糸瓜哉」
*日本植物名彙〔1884〕〈松村任三〉「ヘチマ 絲瓜」
 
②ヘチマの実を乾燥させた繊維でつくった垢すり。へちまの皮。
*評判記・秘伝書〔1655頃〕下ほんの事「入ゆを、てひきがんにわかして、ゆてにはへちまたふ」
 
③つまらないもの、とるにたりないものをたとえていう語。また、「…もへちまも」の形で下に否定の語を伴い、語の意を強調していう語。へちまの皮。
*咄本・醒睡笑〔1628〕七「色々いやといへども、種々教訓のゆゑ、経を頂きて候。さりながら、いただきたる経を糸瓜とも思ふにこそ」
*俳諧・大坂独吟集〔1675〕下「なき跡に残しをかれし皮袋 三とせがほどのへちま也けり〈由平〉
*浄瑠璃・心中天の網島〔1720〕中「人のかはきたちくしゃう女が、なごりもへちまもなん共ない」
*歌舞伎・幼稚子敵討〔1753〕口明「後室の被仰出た事をへちまとは」
*咄本・千里の翅〔1773〕肴「何さ。おもくろしい事も、へちまもない」
*滑稽本・東海道中膝栗毛〔1802〜09〕八・上「どふせ〈略〉からっぽの札であろう。へちまにもならねへ」
 
④(形動)気がきかないこと。りちぎでやぼなこと。拙劣でへまなこと。また、そのさま。
*談義本・八景聞取法問〔1754〕一・疱瘡の寄の跡「いかさま今迄は我等が仕形が(ヘチマ)でござる」
*雑俳・柳多留拾遺〔1801〕巻二〇「跡をとる手代へちまな男なり」

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