ひおうぎ【檜扇/射干】

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数え方(読み方)・単位

一本(いっぽん)、一面(いちめん)

解説

広く扇(おうぎ)について、扇は閉じると「本」、広げると「枚」で数えます。雅語的に「柄 (から) 」「柄 (へい) 」で数えることもあります。古くは「面」「把 (わ) 」「握 (あく) 」などでも数えました。
⇒おうぎ(扇)

意味

①細長いヒノキの薄板をとじ連ねて作った扇。衣冠、または直衣の時、笏(しゃく)に代えて持つもので、近世では板の数は、公卿は二五枚、殿上人は二三枚、女子は三九枚。男子のものは白木のままとするが、女子のものには、幅の広い三重、五重などがあり、美しく彩色し色糸を長くたらして装飾とした。衵扇(あこめおうぎ)。

*天祿四年円融院・資子内親王乱碁歌合〔973〕「紫檀の置口したる螺鈿の御箱に、ひあふぎ十枚入れさせ給ひて」
*枕草子〔10C終〕二八六・檜扇は「ひあふぎは無紋。唐絵」
*山家集〔12C後〕下「返しせよとうけ給(たまはり)て、火あふぎに書きてさし出でける」
*古今著聞集〔1254〕一一・四〇八「御手などにてはとらせ給はで、檜扇のさきにて、すこしすくひてなりけるが」
*俳諧・犬子集〔1633〕三・扇「檜扇ももてばすずしき袂かな〈氏重〉」
 
②アヤメ科の多年草。本州中部以西・四国・九州・沖縄の海岸や原野に生え、観賞用にも栽培される。高さ約一メートル。長さ三〇〜五〇センチメートルの剣状の葉が左右二列に互生する。夏から秋にかけ、茎の上部が分枝して、先端に数個の濃紫色の斑点のある黄赤色の花が六花被を水平に開いて咲く。果実は広卵状楕円形で長さ二〜三センチメートル。種子は球形で黒く、光沢があり、古く「ぬばたま」または「うばたま」といった。「ひおうぎ」の和名は葉のつき方が(1)を思わせることによる。漢名は烏扇・射干だが、射干は別種のシャガに転用されている。からすおうぎ。学名はBelamcanda chinensis 《季・夏》

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