数え方(読み方)・単位
一つ(ひとつ)、一幅 (いっぷく)
解説
助数詞・単位の「幅」は雅語的に火影を数える語です。織物がかかっているさまに火影がたとえられることに由来します。「幅 (ほ) 」と読むこともあります。
意味
①灯火の光。灯火の炎。
*宇津保物語〔970〜999頃〕祭の使「昼よりもあかく照りみちたるほかげに見えたる姿」
*俳諧・奥の細道〔1693〜94頃〕飯坂「ゐろりの火かげに寐所をまうけて臥す」
*読本・雨月物語〔1776〕吉備津の釜「唐紙すこし明たる間より、火影(ホカゲ)吹あふちて」
②灯火に照らされた形。光のあたった姿。また、うす明りでできた陰影。
*宇津保物語〔970〜999頃〕蔵開中「文に向ひたるほかげ・顔・ありさま」
*徒然草〔1331頃〕一九一「人の気色も、夜のほかげぞ、よきはよく」