数え方(読み方)・単位
一軒 (いっけん) 、一棟 (いっとう) 、一棟 (ひとむね)
解説
宿泊施設として数える場合は「軒」、建物を数える場合は「棟」を用います。利用客の宿泊数は「泊 (はく) 」「宿 (しゅく) 」などで数えます。
意味
西洋式の設備と様式をもった宿泊施設。洋風の旅館。
*遣米使日記〔1860〕四月一日「此ホテル 客舎のこと を残る所なく見ん」
*西洋道中膝栗毛〔1870〜76〕〈仮名垣魯文〉三・上「香港に着せしかば旅宿(ホテル)を設けて」
*東京朝日新聞‐明治三七年〔1904〕七月三日「外国新聞の通信員多数は開戦以来空しくホテルの楼上に月日を送り」
語源
①日本で本格的に建てられたのは慶応四年(一八六八)東京築地に開業した「ホテル館」(別名、築地ホテル館)である。これについて「武江年表」には「異国人の旅館を建られ、且貿易の所とせらる〈蛮名ホテルといふ〉」と見える。
②ことばとしては、幕末の西欧への旅行日記などから見えはじめる。当初は「ホテル」の語の前か後に「旅店」「旅館」などの訳語を付して使われ、その後「旅館」などの語に「ホテル」のルビを振ったりもし、やがて「ホテル」単独でも用いられるようになった。
③昭和二三年(一九四八)施行の「旅館業法」によると、法律上は、宿泊施設の構造と設備が洋式か和式かの違いによって、「ホテル」と「旅館」は区別されているが、「旅館」を「ホテル」の上位概念と見ることもある。