数え方(読み方)・単位
一枚(いちまい)
解説
羊毛から作った厚手の布の一種で、「枚」で数えます。
意味
①羊毛などの獣毛繊維を、湿気・熱・圧力を加えてからみ合わせ縮絨(しゅくじゅう)した厚い布状のもの。保温・防熱・防音・振動防止性などに富む。工業材料・服飾・敷物・手芸材料などに用いる。
*うき草〔1897〕〈二葉亭四迷訳〉大団円「柔いフヱルト氈の靴」
*門〔1910〕〈夏目漱石〉一六「蒙古人の天幕に使ふフエルト」
*静物〔1960〕〈庄野潤三〉九「そうして、フェルトのあまり布でひとつずつ磨いた」
②①で作った帽子・ぞうり・敷物などの製品。
*道草〔1915〕〈夏目漱石〉一五「浅い鍋底の様な形をしたフエルトをすぽりと坊主頭へ頭巾のやうに被るのが」
*大道無門〔1926〕〈里見〓〉眸・一「厚い絨氈を踏むフエルトの音もなく」