ふで【筆】

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数え方(読み方)・単位

一本(いっぽん)、一管 (いっかん) 、一茎 (いっけい)

解説

「管 (かん) 」「茎 (けい) 」は筆の軸を表し、筆を雅語的に数える語です。まれに筆の先を「穂 (ほ) 」で数えることもあります。筆で書いた書画は「筆 (ひつ) 」で数えます。例:「一筆 (いっぴつ) したためる」

意味

①竹や木の柄(え)の先に、羊、狸、兎、鹿、馬などの毛を穂状に束ねて取りつけたもの。墨汁や絵の具を含ませて文字や絵画などを書くのに用いる。毛筆。また、筆記具の総称。
*源氏物語〔1001〜14頃〕野分「ふでのさきうち見つつ、こまやかに書きやすらひ給へるいとよし」
*俳諧・句兄弟〔1694〕東順伝「筆をはなたず机をさらぬ事十とせあまり」
*小学読本〔1884〕〈若林虎三郎〉二「筆は頭と軸とにて成れり。頭は毛を用ゐ、軸は竹を用ゐて作れり」
 
②筆を用いて書くこと。また、その書いたものや筆の使い方。
*源氏物語〔1001〜14頃〕梅枝「いといたうふですみたる気色ありて、書きなし給へり」
*夜の寝覚〔1045〜68頃〕三「絵にかかんに、ふでおよびなんやとぞ見ゆる」
*天草本伊曾保物語〔1593〕大海と、野人の事「エニ カクトモ、fudenimo (フデニモ) ヲヨバヌ ケイキニ ジョウジテ」
*浮世草子・西鶴織留〔1694〕四・二「長谷川長蔵が筆(フデ)にて、五郎朝比奈が力くらべを書り」
 
③文章をつづること。また、その文章。
*申楽談儀〔1430〕能書く様、その二「能を書くに、序破急を書くとて筆斗(ばかり)に書くは悪き也」
*史記抄〔1477〕三・五帝本紀「前の三皇紀は司馬貞が補たなり。此の五帝本紀からして司馬遷が筆ぞ」
*社会百面相〔1902〕〈内田魯庵〉貧書生「筆で飯を喰ふ考は無い」
*島崎藤村〔1946〜56〕〈平野謙〉晩年の藤村「静子の謙抑な筆をとおして、読者はこの夫婦の見事な協同生活に感銘し」

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