ふくめん【覆面】

《スポンサードリンク》
 

数え方(読み方)・単位

一枚 (いちまい)

解説

⇒マスク

意味

①顔面を布などでおおい隠すこと。また、そのもの。顔を知られないためや寒気を防ぐためなどにする。《季・冬》

*いろは字〔1559〕「覆面 フクメン」
*俳諧・崑山集〔1651〕五夏「紫の覆面したかかほにはな〈良保〉」
*随筆・むかしむかし物語〔1732頃〕三「昔は二三百石位の衆の奥方母儀息女も〈略〉神社仏閣野遊山抔に出、先きにて乗物よりおりあゆむ時、覆面しかぶりものをして顔を包み」
*他人の顔〔1964〕〈安部公房〉黒いノート「テレビの漫画に出てくる、覆面の怪人になぞらえて」
 
②神仏への供物を扱ったり、貴人の食膳を取り扱ったりする時、また、貴人の子に乳母が乳を飲ませる時などに、自分の息がかかることを防ぐため、紙または布で口・鼻をおおうこと。また、そのもの。

*観智院本三宝絵〔984〕下「覆面引入といふ二人、あかき衣をもちて面をつつみて」
*参天台五台山記〔1072〜73〕五「老女三人各志〓与覆面料綿并切衣等」
*太平記〔14C後〕三九・神木御帰座事「数千の神官共、覆面(フクメン)をして各捧げ奉る」
*雑俳・柳多留‐四八〔1809〕「覆面で乳房を二つ明けわたし」
 
③文章を発表するときなど、身分姓名を明かさないこと。「覆面作家」「覆面座談会」

*読書放浪〔1933〕〈内田魯庵〉銀座繁昌記・一一・一「戦線の第一列に就く花々しさを喜ばないで、帷幄に隠れて覆面で号令し」
*ある偽作家の生涯〔1951〕〈井上靖〉「『こんどは覆面を取ったぢゃあないか。まさかこれは自分の偽せものではあるまい』〈略〉芳泉がちゃんと自分の名を署名した彼自身の作品を見るのはこれが初めてであった」

《スポンサードリンク》
 



数え方人気 [TOP50]ビジネス文書数え方
季節用語の数え方名数一覧(1~100)