かえる/カエル【蛙/蛤/蝦】

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数え方(読み方)・単位

一匹(いっぴき)

意味

①両生綱無尾目に属する動物の総称。外形は頭、胴の二部からなり、胴部には四肢(しし)をもち、前足に四本、後足に五本の指をもち、しばしばみずかきがある。幼生はおたまじゃくしと呼ばれ、水中で暮らすものが多い。成体は水から離れるものもいる。水田、沼などに多く見られるが、樹上や地中にすむものもある。トノサマガエル、ヒキガエル、ウシガエルなど種類は多く、食用、または美声のため飼育される種もある。かわず。びき。ひき。かいる。かえら。《季・春》
 
*日本書紀〔720〕応神一九年一〇月(熱田本訓)「夫れ国樔は其の人と為り甚だ淳朴(すなほ)なり。毎に山の菓を取りて食ふ。亦蝦蟆(カヘル)を煮て上(よ)き味と為」
*催馬楽〔7C後〜8C〕力なき蝦「力なき可戸留(カヘル) 力なき可戸留(カヘル) 骨なき蚯蚓(みみず) 骨なき蚯蚓」
*十巻本和名類聚抄〔934頃〕八「蝦蟇 科斗附唐韻云蛙〈鳥蝸反 古文作 和名賀閉流〉蝦蟇也」
*徒然草〔1331頃〕一〇「烏の群れゐて、池のかへるをとりければ、御覧じかなしませ給ひてなん」
*かた言〔1650〕四「蝦(カヘル)を、かいる、がへる」
*俳諧・俳諧錦〓緞〔1697〕上「ちんばひく蝦にそふる涙かな 並ばぬ鸛(こう)の猶のどかなり〈其角〉」
*蛙〔1938〕〈草野心平〉河童と蛙「ぐぶうと一と声。蛙がないた」
 
②まじないのために、紙で折った蛙。その背に待ち人の名を書いて針をさし、人目に触れないようにしておくと、その人がかならず来るという。願いがかなったら、その針を抜き、水にはなす。主として花柳界で行なわれた。
*雑俳・柳多留‐五七〔1811〕「待かねて女郎蛙へはりをさし」
*雑俳・柳多留‐五八〔1811〕「待人の蟇おかしな形(なり)に出来」
 
③盗人・すり仲間の隠語。

(イ)農民をいう。

(ロ)萱や杉皮で屋根をふいた野小屋や番小屋をいう。〔隠語輯覧{1915}〕

(ハ)(「がまがえる」から)がまぐちをいう。〔特殊語百科辞典{1931}〕

(ニ)他人の懐中物をいう。〔隠語輯覧{1915}〕

(ホ)金時計をいう。〔新時代用語辞典{1930}〕

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