かいし【懐紙/会紙】

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数え方(読み方)・単位

一枚(いちまい)

意味

①たたんで懐中に携帯する紙。詩歌の草稿や、その他書きつけ、あるいは包み紙、拭い紙などとして使用した。ふところがみ。たとう。たとうがみ。
 
*小右記‐寛弘二年〔1005〕正月一日「今日次第若注懐紙歟」
*洒落本・禁現大福帳〔1755〕三「懐紙(クイし)摺もの赤本の類其外児(こども)らしき品を得たるときは悦ぶ躰をあらはすべき事」
*随筆・胆大小心録〔1808〕二一「人にやいわれぬ三条のどこやらの会所がようにせる。それは銀一両づつで、たん尺も懐紙もとっていれば、是(これ)では水ものまれぬ」
 
②詩歌、連歌、俳諧を正式に記録、詠進する時に用いる料紙。檀紙、奉書紙、杉原紙など。寸法、折り方、書き方などにおのおの規定がある。→懐紙式(かいししき)。

*源平盛衰記〔14C前〕三三・平氏九月十三夜歌読事「会紙(ク〓イシ)を勧めけるに、寄〓月恋と云ふ題にて」
*虎明本狂言・連歌盗人〔室町末〜近世初〕「『いや誠に懐紙があるは、いつのくゎいしじゃな』『去年の十月一日』」
*俳諧・三冊子〔1702〕白双紙「懐帋の事は百韻本式也(なり)。五十韻・歌仙みな略の物也」

語源

(②について)鎌倉時代にはすでに歌会料紙を懐紙(かいし)と呼んでいた。二条・冷泉家では一首を三行三字、飛鳥井家では三行五字に書くなど、各歌学家によって懐紙の大きさ、紙質、書式などが異なっていた。また女房懐紙はさらに異なる書き方があった。

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