かきもち【欠き餅】

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数え方(読み方)・単位

一枚(いちまい)、一片(いっぺん)

解説

薄く切った餅は「枚」、餅のかけらは「片」で数えます。

意味

①正月の鏡開きの餠を手や槌(つち)で欠き割ったもの。縁起のよい鏡餠を刃物で切るのを忌み、手で欠き割ったところからいう。
*御伽草子・祇園の御本地(室町時代物語集所収)〔室町中〕「あたたけとて舁餠は、古端がふぐりのまね也」
*俳諧・犬子集〔1633〕五・月「まん丸な月かきもちの夜食かな〈慶友〉」
*浄瑠璃・児源氏道中軍記〔1744〕一「戦場のならひ、味方の切らるるといふ事を忌(いむ)がゆへ、具足に備ふる鏡餠は刃物を用ひず、手をもって掻(かく)によって、俗には是を掻餠(カキモチ)共名付く」
 
②のし餠やなまこ形の餠を薄く切って乾燥したもの。焼いたり揚げたりして食べる。けずりもち。おかき。
*御伽草子・猫の草紙〔江戸初〕「やがて正月に、鏡、はなびら、煎餠(せんべい)、あられ、かきもち、をこし米など、春雨の中、徒然慰みにかぶり食いて」
*浮世草子・傾城色三味線〔1701〕鄙・二「花鳥さまかきもちが好やら、お歯黒がはげて見ゆる」
*俳諧・平安二十歌仙〔1769〕五「積る雪それをも宵に言なして〈太祇〉 干ぬ掻餠を焼いて見たがる〈随古〉」
 
③寒中、餠を薄く切って、凍らせたもの。湯に浸して食べる。凍餠(しみもち)。こおりもち。
*浄瑠璃・心中刃は氷の朔日〔1709〕中「そのかきもちの氷より、涙の氷解けやらぬうき身の上こそ無慚なれ」
 
④(②の形から)カルタ札、花札をいう、博徒仲間の隠語。〔日本隠語集{1892}〕

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