かみそり/カミソリ【剃刀】

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数え方(読み方)・単位

一挺 (いっちょう)、一丁(いっちょう)、一口 (いっこう) 、一枚 (いちまい) 、一台(いちだい)

解説

「挺(丁)」は手に持って使う刃物を数える語です。「口 (こう) 」は表面を切り開く(切り口をつける)道具を数える語です。かみそりの刃は「枚」、電気かみそりは「台」で数えます。

意味

①(古くは「かみぞり」か)髪、ひげなどをそるのに使う小型の刃物。はがねで作り、刃はうすく平面で、きっさきがない。現在では日本剃刀のほかに西洋剃刀、安全剃刀などの種類がある。かみすり。

*十巻本和名類聚抄〔934頃〕五「剃刀玄弉三蔵表云〓剃刀一口〈剃音他計反 去声之軽 与俤同 剃刀 加美曾利〉」
*宇津保物語〔970〜999頃〕沖つ白浪「結ぶ人まつ元結は絶えぬれどかみそりをだにあらせざらめや」
*観智院本類聚名義抄〔1241〕「剃刀 カミゾリ」
*太平記〔14C後〕一六・多々良浜合戦争「『あはれ大高が五尺六寸を五尺切てすて、剃刀(カミソリ)にせよかし』と欺(あざむ)かれける」
*説経節・さんせう太夫(与七郎正本)〔1640頃〕下「しゅっけのうへのはものには、かみそりならではいらぬ也」
 
②浄土真宗で、在俗の男女が入信する時に行なう式。帰敬式(ききょうしき)。おかみそり。

*仮名草子・清水物語〔1638〕下「かみそりのいわゐとて樽さかなもたせてきたる人は親なり」
 
③よく切れるの意で、才気するどく、判断力や行動力にすぐれていたり、行動が鋭くすばやかったりすること。また、その人。
 
④僧侶の間でいう。
(イ)鮨(すし)のこと。
*俚言集覧〔1797頃〕「髪剃 僧徒鮨を髪剃と云」

(ロ)アユのこと。
*玉塵抄〔1563〕四六「ここらにもあいを剃刀と云ぞ。かみそり刀の白てひかる如なぞ」
*咄本・醒睡笑〔1628〕三「坊主いつも鮎の名をかみそりとつけて箱に入もとむるを」

(5)「かみそりうお(剃刀魚)」の略。《季・春》

語源

①中古から中世にかけては「かうぞり」とも言ったが、近世には「かみそり」が一般化し、「かうぞり」は、雅語化したと思われる。また、近世には「物類称呼‐四」に「かみそり 西国にてかみそりと云 奥州白河にてかみすりと云」とある。
 
②「和漢通用集」に「剃刀 かみそり 僧の具」とあること、また、「剃刀をあてる」という言い方が、本来剃髪することを指したと思われること、さらに(4)のように僧侶の間で隠語としても用いられていることなどから、剃刀は、もともと仏僧と結びつきの深い道具であったと考えられる。

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