かし【菓子/果子】

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数え方(読み方)・単位

一個(いっこ)、一切れ(ひときれ)、一枚 (いちまい) 、一粒 (ひとつぶ) 、一箱 (ひとはこ) 、一折 (ひとおり) 、一缶 (ひとかん) 、一袋 (ひとふくろ)

解説

和菓子のうち、饅頭 (まんじゅう) や餅菓子 (もちがし) は「個」、羊羹 (ようかん) は「棹 (さお) 」「本」で数えます。洋菓子では、ケーキ類は「個」、クッキー類は「枚」、キャンデー類は「粒」「個」などで数えます。また、ナイフなどで食べやすいように切り分けた菓子は「切れ」で数えます。箱に入った菓子は、「箱」「折」で数えます。
⇒やきがし(焼き菓子)

意味

①食事以外に食べる甘味などの嗜好品。もと、果物をさしたが、現在ではもっぱら米粉、小麦粉、餠などに砂糖、餡(あん)の類を加えるなどして製した嗜好本位の食物をいい、果物のことは水菓子という。大きく、和菓子と洋菓子、生菓子と干菓子などに分けられる。

*続日本紀‐天平八年〔736〕一一月丙戌「勅曰、橘者果子之長上、人之所〓好」
*梵舜本沙石集〔1283〕三・八「食後の菓子まで、至極せめくひて、楊枝つかふに」
*義経記〔室町中か〕二・伊勢三郎義経の臣下にはじめて成る事「様々のくゎし共取出し、御酒勧め奉れども」
*日葡辞書〔1603〜04〕「Quaxi (クヮシ)〈訳〉果実。本来は食卓の上の果実をいう」
*仮名草子・尤双紙〔1632〕上・二九「青き物のしなじな〈略〉青梨や、色々のくゎしを取出て」
*滑稽本・浮世床〔1813〜23〕初・上「腹アたちなんな。今、お菓子(カシ)が来たら買って遣らう」
 
②店頭の品を盗むことをいう、盗人仲間の隠語。〔隠語輯覧{1915}〕

語源

①漢字「菓」の本字は「果」で、木の実の意味。「果子」「菓子」の熟語は中国より日本での使用例の方が古い。一方、古くはクダモノ(木の物の意)という語がほぼ同義で用いられており、「菓子」はクダモノの漢語的表現といえよう。
 
②挙例の「続日本紀‐天平八年一一月丙戌」のように、古くは橘などの果物を指していたが、大陸との交流が盛んになるにつれて、米や麦の粉に甘葛(あまずら)、飴、蜂蜜などを加えて作る団子のようなものが伝わり、「唐菓子(とうがし)」などと呼ばれた。平安時代になると、菓子の意味範囲が広がり、唐菓子や餠類も含めるようになる。
 
③室町時代には、さらに多様化し、茶請けの軽い食べ物の「点心」のほか、練り羊羹、中国から渡来の饅頭などがあり、後半期にはポルトガル・スペインから、カステラ、ボーロ、コンペイトーなどが伝わり「南蛮菓子」と呼ばれた。
 
④江戸時代には日本特有の菓子も発達し、京都の「京菓子」のほか、「煎餠」や「おこし」の類をいう「干菓子」という呼称も用いられるようになった。
 
⑤明治以降は西洋から、チョコレート、ビスケット、シュークリーム、ケーキなど多くの菓子が入ってくるようになり、「西洋菓子」と呼ばれたが、日本独自の製法も発達し、やがて、「洋菓子」というようになる。それに対して「和菓子」という言葉も生まれた。

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