数え方(読み方)・単位
一点(いってん)、一枚 (いちまい)
解説
出土品としては「点」で数えます。素焼きのさかずきは「枚」で数えます。
意味
食器として用いる瓦笥(かわらけ)の意)
①釉(うわぐすり)をかけないで焼いた陶器。素焼きの陶器。古くは食器として用いたが、のち、行灯(あんどん)の油ざらなどに用いられた。
*延喜式〔927〕四・神祇・伊勢太神宮「九月神甞祭〈略〉土器(かわらけ)四千五百口」
*蜻蛉日記〔974頃〕中・天祿二年「我はたはじめよりも、ことごとしうはあらず。ただかはらけに、香うちもりて、脇息(けふそく)のうへにおきて」
*枕草子〔10C終〕一三二・二月宮の司に「聰明(そうめ)とて、上にも宮にも、あやしきもののかたなど、かはらけに盛りてまゐらす」
*平家物語〔13C前〕六・祇園女御「御あかしまゐらせんとて、手瓶といふ物に油を入てもち、片手にはかはらけに火を入てぞもったりける」
*仮名草子・尤双紙〔1632〕上・七「きれいなる物の品々〈略〉うるしくさきわん 木具 かはらけ」
*芋粥〔1916〕〈芥川龍之介〉「芋粥を大きな土器(カハラケ)にすくって、いやいやながら飲み干した」
②素焼きの杯。酒を飲む器。
*伊勢物語〔10C前〕六〇「『女あるじにかはらけとらせよ。さらずは飲まじ』といひければ、かはらけとりて出したりけるに」
*蜻蛉日記〔974頃〕下・天延二年「かのうちより酒などとりいでたれば、かはらけさしかけられなどするをみれば」
*源氏物語〔1001〜14頃〕賢木「中将、御かはらけまゐり給ふ」
*信長公記〔1598〕八「忝くも天子より御かはらけ出だされ頂戴」
③(杯を、人にすすめたり、人から受けたりするところから)酒盛り。酒宴。
*宇津保物語〔970〜999頃〕祭の使「御かはらけ始まり、御箸下りぬる程に」
*源氏物語〔1001〜14頃〕匂宮「北向きに、むかひて、ゑがの親王たち、上達部の御座あり。御かはらけなど始まりて、物おもしろく成り行くに」
④女性が年ごろになっても、陰部に毛がはえないのをいう俗語。また、その女性。
*俳諧・鷹筑波集〔1638〕一「けのなひ物をかはらけといふ その比(ころ)はうねめの年や十二三〈不竹〉」
*浄瑠璃・山崎与次兵衛寿の門松〔1718〕上「おくの座敷にもうけの火燵。亭主蓬〓内儀は銚子娘はかはらけ。牛房も身いわひ太夫様も御全盛」
*雑俳・末摘花〔1776〜1801〕一「かわらけもままあるものと湯番いひ」

