数え方(読み方)・単位
一社(いっしゃ)、一つ(ひとつ)
解説
⇒法人
意味
①(─する)事業をくわだてること。起業。
*東京日日新聞‐明治一五年〔1882〕九月一三日「曩に佩文韻府并に資治通鑑の予約出版を企業せしに」
②利潤獲得を目的とする生産単位として、生産、販売などの経済活動を継続して行なう協働システムないし組織体。また、その活動。出資形態により、私企業、公企業、公私合同企業に分かれる。
*英和外交商業字彙〔1900〕〈篠野乙次郎〉「Enterprise 企業、事業」
*或る女〔1919〕〈有島武郎〉前・一九「桑港の領事が在留日本人の企業に対して全然冷淡で盲目であるといふ事」
*公共企業体等労働関係法〔1948〕一条・一「公共企業体及び国の経営する企業の職員の労働条件に関する苦情」
語源
本来は「業を企てる」の意で、明治期には(1)のようにサ変動詞としても用いられた。同音類義語の「起業」も同時期広く用いられていたが、衝突を避けるため使いわけが生じ、今日では事業をおこす意には「起業」を用い、enterprise にあたる企てられた事業組織の意では「企業」の語を用いるようになった。