きんちゃく【巾着】

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数え方(読み方)・単位

一枚(いちまい)、一個(いっこ)

解説

巾着袋は「枚」、中身の入った巾着は「個」で数えます。

意味

①布、帛または革などで作り、口に緒をめぐらして引き括(くく)るようにした袋。中に金銭や薬などを入れて携帯できるようにしたもの。金入れ。財布。

*多聞院日記‐天正八年〔1580〕二月二八日「忍禅房金著より文を取出と見て夢覚了」
*虎明本狂言・北条〔室町末〜近世初〕「駿河の絵図を、きんちゃくへ入ておじゃるは」
*日葡辞書〔1603〜04〕「Qinchacu (キンチャク)。シモではホウザウという」
*甲陽軍鑑〔17C初〕品三三「三郎兵衛、きんちゃくより、義信公御自筆の御文を」
*浮世草子・好色一代男〔1682〕六・四「去太夫は、肌にあやけんの巾着(キンチャク)はなさず、其中には、黄色にして、飯櫃なりなる物、したたか入て置れしを」
 
②いつも人のそばを離れない者。また、いつもある人のそばにくっついてごきげんをとる人を軽蔑していう語。腰巾着。
*雑俳・楊梅〔1702〕「あまやかす子は親の巾着」
 
③江戸時代、売春婦の異称。巾着女。
*浮世草子・好色文伝受〔1688〕一・二「此外に巾着と云もの有、素人女なれば、入てしめると云心か」
*俳諧・本朝文選〔1706〕四・説類・出女説〈木導〉「国々の名目、当世の洒落(しゃらく)、柄杓(しゃく)・干瓢・白人・巾着のたぐひ、大むね一種より出て」
 
④妓楼で遊女の監督などにあたった遣手婆(やりてばば)の異称。
*雑俳・柳多留拾遺〔1801〕巻一四上「巾着は亭主を砂利場辺におき」
 
⑤口元のしまりのよいもののたとえ。特に女陰などにいう。
*浄瑠璃・忠臣一力祇園曙〔1798〕大星屋敷「そなたは蛸(たこ)じゃの巾着(キンチャク)のと、めったむせうに誉そやし」
*雑俳・末摘花〔1776〜1801〕二「いんらんのきんちゃくさがみ持って居る」
 
⑥客のことを人形浄瑠璃社会でいう。
*俳諧・大坂独吟集〔1675〕下「むなぐらをとられて行しやんま山 巾着しぶいたみねの松風〈由平〉」
*浮世草子・当世芝居気質〔1777〕一・一「客をさしてきんちゃく、女郎を見てはやんま」
 
⑦茄子(なす)をいう盗人・てきや仲間の隠語。〔特殊語百科辞典{1931}〕

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