きりん/キリン【麒麟】

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数え方(読み方)・単位

一頭(いっとう)

解説

まれに「匹 (ひき) 」で数えることもあります。

意味

①古代中国で、聖人が出現して良い政治が行なわれる時に、そのしるしとしてこの世に現われるとされる想像上の動物。体は鹿、蹄(ひづめ)は馬、尾は牛、額は狼(おおかみ)に似ており、角(つの)が一本、全身は黄色、腹部は五色で、生物や生草を害さないという。一説に、雄が「麒」で、雌が「麟」。

*日本書紀〔720〕白雉元年二月「所謂る鳳凰・騏・白雉・白烏、〈略〉皆是れ、天地の生す休祥嘉瑞なり」
*秘蔵宝鑰〔830頃〕中「騏麟鸞鳳禽獣之奇秀者也」
*今昔物語集〔1120頃か〕一三・三「身に二の翼生て、空を飛ぶ事麒麟(きりん)・鳳凰の如し」
*太平記〔14C後〕四・備後三郎高徳事「麒麟(キリン)は角に肉有りて猛(たけ)き形を顕はさず」
*歌舞伎・名歌徳三舛玉垣〔1801〕四立「実や聖代時来り、きりん生じて鳳凰の、出し例(ためし)も太平久、かくやと斗り面白き」
 
②一日に千里も走るというほど、よく走るすばらしい馬。駿馬(しゅんめ)。名馬。
*日蓮遺文‐撰時抄〔1275〕「夫(それ)驥の尾につけるだにの一日に千里を飛ぶ」
*俳諧・常盤屋の句合〔1680〕跋「倩(つらつら)神田須田町のけしきを思ふに、千里の外の青草は、麒麟につけてこれをはこばせ、鳳(おほとり)の卵は糠(ぬか)にうづみ」
 
③「きりんじ(麒麟児)」の略。
*浄瑠璃・国性爺合戦〔1715〕三「かかる勇者の出生す国々たり君々たる、日本のきりん是成(なる)はと、異国に武徳をてらしけり」
 
④キリン科の哺乳類。一属一種で、九亜種に分けられている。首と四肢(しし)が著しく長く、肩高約三メートル、頭頂までは五メートル以上に達し、陸上の哺乳類中最も高い。体毛は密で短く、灰色ないし淡褐色の地に暗褐色の大きな斑紋がある。頭頂に皮膚でおおわれた一対の短い角があるが、三本または五本のものもある。各肢のひづめは二個。アフリカの草原地帯にすみ、アカシアなどの葉や小枝を食べる。性質はおとなしく、走るのが速い。ジラフ。学名はGiraffa camelopardis

*蛮語箋〔1798〕獣部「麒麟 カーメロ、パルダリュス」
*動物園〔1936〕〈石川千代松〉きりん「このじらふをきりんとして日本で初めて見たのは明治四〇年頃のことで」
*暗い平原〔1952〕〈井上靖〉「キリンとかリスとかカンガルウとかいった一風変ったおしゃれな動物たちが」

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