コース【course】

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数え方(読み方)・単位

一つ(ひとつ)、一コース(いちこーす・ひとこーす・わんこーす)、一本(いっぽん)

解説

水泳や競走などで決められた競走路は「本」で数えます。コース番号をいう場合は「第2コースを泳ぐ」のように表します。コースをまわる回数は「周」で数えます。

意味

①どこを通過してどこに到達するかが定まっている道すじ。

*海に生くる人々〔1926〕〈葉山嘉樹〉四「本船は極めて短い五分とかからぬ間に、殆んどコースを一回転しようとしたのであった」
*遣唐船〔1936〕〈高木卓〉八「直線コオスを取って東方益久島(やくしま)目指して出帆したのであったが」
*青鬼の褌を洗ふ女〔1947〕〈坂口安吾〉「三機ほど房総の方からはいってきて〈略〉又しばらくして三機ほど同じコースからはいってきて」
*宋蓮花〔1952〕〈中山義秀〉八「支那へ来た時のコースを逆に、満洲、朝鮮を経て内地へかへる」
 
②(抽象的な物事について)それをいったん選択すれば、行き着く所が決まっているような道すじ。経過。過程。進路。

*外来語辞典〔1914〕〈勝屋英造〉「コースCourse (英)経過。進路。方向」
*城のある町にて〔1925〕〈梶井基次郎〉昼と夜「『はあ、来るな』と思ってゐるとえたいの知れない気持が起って来る。─これは此の頃眠れない夜のお極りのコースであった」
*生活の探求〔1937〜38〕〈島木健作〉一・五「大学は経済か法科が期待され、卒業後は〈略〉人々がきめたコースを行かねばならぬやうに〈略〉約束せしめられてしまった」
*過程的〔1950〕〈高見順〉二「そのことは、〈略〉単なる優秀意識から左翼的エリート意識へと進むコースをも可能ならしめてゐた」
 
③(教育の)課程。
*外来語辞典〔1914〕〈勝屋英造〉「コースCourse (英)〈略〉課程。学科」
*がらくた博物館〔1975〕〈大庭みな子〉犬屋敷の女「ロシア語の方は夜のコースだけを教えていたし」
 
④運動競技で、そこを走るように定められている所。

(イ)陸上競技などの競走路・走路。水泳の競泳路。コースライン。
*アルス新語辞典〔1930〕〈桃井鶴夫〉「コース 英Course 〔競技〕競走路」
*ダイヴィング〔1934〕〈舟橋聖一〉五「桟橋の杭から杭まで目分量で五十米突(メートル)ばかりのコースを二人は競泳した」
*舞踏〔1950〕〈庄野潤三〉「コースを示すタイルが白い点線を作っていて」

(ロ)ボート競技の水路。ボートコース。
*学生時代〔1918〕〈久米正雄〉競漕・四「水路(コース)には可なり荒い波が立った。併し〈略〉競漕が始まらうと云ふ頃になったら」

(ハ)ゴルフの競技場。ゴルフコース。
*家族会議〔1935〕〈横光利一〉「打つほどに、初めのコースでは二人は追ひつ追はれつ攻め合ってゐたものの」
*秋のめざめ〔1957〜58〕〈円地文子〉緑の明暗「ゴルフ場でないといられないでしょう。きっと今頃コースをまわっていますよ」
 
⑤西洋料理の正餐(せいさん)で、一組になった料理。「フルコース」 
*唐人お吉〔1928〕〈十一谷義三郎〉四「お吉は、しなやかな手で箸をとり、教養通りに会席のコースを済ませた」
*渾沌未分〔1936〕〈岡本かの子〉「もう料理のコースの終りのメロンも喰べ終って」
*火の鳥〔1949〜53〕〈伊藤整〉七・四「何事もなく、当り前に食事のコースが進んだ」

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