ころも【衣】

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数え方(読み方)・単位

一枚 (いちまい) 、一重 (ひとえ)

解説

意味

①人のからだ、特に胴体をおおう物の総称。衣服。着物。きぬ。

*日本書紀〔720〕仁徳二二年春正月・歌謡「虚呂望(コロモ)こそ 二重も良き さ夜床を 並べむ君は 畏きろかも」
*万葉集〔8C後〕一・二八「春過ぎて夏来るらししろたへの衣(ころも)乾したり天の香具山〈持統天皇〉」
*東大寺諷誦文平安初期点〔830頃〕「父母が所生の土には天の衣(コロも)天の供養を雨ふら令めむ」
*書陵部本類聚名義抄〔1081頃〕「襦季云音儒 コロモ〔集〕 ハカマ〔唱〕」
 
②僧や尼が袈裟(けさ)の下につける衣服。僧尼の法衣。僧衣。

*枕草子〔10C終〕二七八・関白殿、二月廿一日に「僧都の君、赤色の薄物の御ころも、むらさきの御袈裟、いと薄き薄色の御衣(ぞ)ども、指貫など着給ひて」
*源氏物語〔1001〜14頃〕橋姫「御行ひ果てて、出で給ふあしたなりければ、行ひ人どもに、綿・絹・袈裟・衣など、統べて、ひと領(くだり)のほどづつ、ある限りの大徳たちに給ふ」
*説経節・さんせう太夫(与七郎正本)〔1640頃〕下「もとのかわこへたうといれ、たてなわよこなわむんずとかけて、ひじりのせなかにたうとおい、うへにはふるきころもをひききせて」
 
③昆虫の外皮。小動物の皮膚、羽毛など、からだをおおっているもの。

*日本書紀〔720〕仁徳二二年春正月・歌謡「夏蚕(なつむし)の 〓(ひむし)の虚呂望(コロモ) 二重著て 囲み宿りは 豈良くもあらず」
*俳諧・犬子集〔1633〕三・蝉「衣着てあまたに鳴やせみぶ経〈貞徳〉」
 
④菓子や揚物などの外皮。てんぷら、フライなどの外側を包んでいるものや、きんとん、こんぺいとう、豆などの外側にまぶしてあるものの類。

*養鷹秘抄〔15C前か〕「人じん、かんざう〈略〉黒やき、右是をよくし合て、わらびの花をねりて、此葉を丸じ、上にきんぱくを衣にかくる」
*落語・無学者〔1898〕〈三代目春風亭小柳枝〉「餡で包(くる)んであるから餡包(くる)み餠、餡で衣がかかって居るから餡ころも餠と云ふのだ」
*野分〔1907〕〈夏目漱石〉二「『此フライは何だい。〈略〉』と青年は人指指と親指の間からちゅうと黄色い汁を鮭の衣(コロモ)の上へ落す」

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