数え方(読み方)・単位
一枚(いちまい)
解説
広く服について、洋服類は「着」で数えるものと「枚」で数えるものに分けられます。背広・スーツ・ドレス・コート・ジャケットのように、全身をおおったり、上着として着るものは「着」で数えます。シャツ・ブラウス・セーター・スカート・ズボンなど、全身をおおうものではない場合や、下着・カジュアルな上着・普段着のワンピースなどは「枚」で数えます。
⇒ふく(服)
意味
①中世・近世、公武の女性の儀礼用の衣服の一種。宮中では女嬬(にょじゅ)が掛衣(かけぎぬ)と呼び、小袖の上につけ、腰から上を脱いで腰に巻きつけたもの。武家では、打掛の小袖を肩脱ぎして式服とした。
*宗五大草紙〔1528〕衣装の事「五月五日迄はあはせ、五日より男衆はかたびら、女中は殿中にはすずし裏の練りぬきを召し候。御腰まきもすずし裏〈略〉八月朔日より又ねりぬきを召し候。御腰まき染め付けの小袖を各御用ひ候」
*日葡辞書〔1603〜04〕「Coximaqi (コシマキ)〈訳〉身分のある女性が小袖の上に重ねて着る着物。袖は手を通さないで脱ぎ垂れて着るもの」
*浮世草子・好色二代男〔1684〕四・二「奉公雛の置所、腰巻(コシマキ)仕たる女、長柄加への品を盛(もり)」
②能楽の女装束のつけかたの一種。転じて、装束そのものの名。着付(きつけ)の上から縫箔地(ぬいはくじ)の小袖を腰に巻くように着て、袖は手を通さないで両うしろに垂らすもの。多くは表衣(うわぎ)として水衣(みずごろも)や唐織(からおり)または長絹(ちょうけん)の類を、この上に着る。「羽衣(はごろも)」などで用いる。
③女性の肌着の一つ。腰から脚部にかけてじかにまとう布。湯巻。湯文字。
*和英語林集成(初版)〔1867〕「Koshimaki コシマキ 腰纏」
*草枕〔1906〕〈夏目漱石〉一二「下から赤い腰巻をした娘が上ってくる」
*牛部屋の臭ひ〔1916〕〈正宗白鳥〉一「腰巻一つで埠頭場(はとば)で涼んでゐられる夏の方が」
④「けだし(蹴出)(2)」の別称。
*随筆・嬉遊笑覧〔1830〕二上「湯具のうへに巻て、野路ならぬ処も夕暮より小袖の裾を高くはせ折、かの腰巻のみ出してありく。〈略〉この腰まきを蹴出しと名づく」
⑤土蔵の外壁の下部の、特に土を厚く塗りまわしてある部分。
*咄本・一のもり〔1775〕腰巻「御土蔵が立派によふできました時に此腰巻は十方もない高さ」
*歌舞伎・お染久松色読販(大南北全集所収)〔1813〕二幕「蔵の腰巻を、内よりボチボチと毀(こは)し」
⑥兜(かぶと)の鉢の裾にめぐらした板。
⑦「こしみの(腰簑)(3)」に同じ。
*武用弁略(安政再板)〔1856〕五「鎧腰蓑、武者振を奮せ矢玉を誤らしむるの要器也。〈略〉或〓之を腰巻共云」
⑧書籍やその箱などの下部に巻いてある紙。おびがみ。帯。

