くじゃく/クジャク【孔雀】

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数え方(読み方)・単位

一羽(いちわ)

解説

広げた羽を扇に見立て、「面」で数えることもあります。

広く鳥について、鳥類は「羽」で数えますが、「動物園では鳥と動物合わせて1万匹飼育」などのように鳥獣をまとめて数える際は「匹」を用いることもあります。詩的に鳥を「翼 (よく) 」で数えることもあります。「隻」は獲物としての鳥を数える語です。鳥の雌雄ひと組を「一番 (ひとつがい) 」といいます。
⇒孔雀(くじゃく/クジャク)

意味

①キジ科の鳥。翼長はふつう四〇〜五〇センチメートル。雄の尾の基部にある上尾筒の羽毛が著しく長く(約一・五メートル)、尾羽のようにみえる。上尾筒の各羽の先端に紫、金、緑などで彩られた眼状紋があり、時々扇形に広げる。中国南部からインドシナ半島、マライ半島に分布するマクジャクと、インド、セイロン島に分布するインドクジャクの二種類がある。前者は緑色を主色とし、くびは青く、筆状の羽冠があり、後者は頭とくびが光沢ある青色で、扇状の冠をもつ。両種とも密林の水辺に好んで生活し、植物の実や虫などを食べる。

インドクジャクの白変種にシロクジャクがある。「日本書紀」に推古天皇六年(五九八)新羅が孔雀一羽を貢献した記録があり、その後もしばしば日本に渡来しているが、数が少ないので珍鳥とされ、江戸時代、寛永(一六二四〜四四)ごろから京都の四条河原をはじめ各地で見世物として客を集めた。くざく。マクジャクの学名はPavo muticus インドクジャクの学名はP. cristatus
 
*十巻本和名類聚抄〔934頃〕七「兼名苑注云孔雀〈俗云音 宮尺〉毛端円一寸者謂之珠毛」
*宇津保物語〔970〜999頃〕吹上上「くじゃく・あうむのとりあそばぬばかりなり」
*観智院本類聚名義抄〔1241〕「孔雀 俗云クウシャク」
*博物図教授法〔1876〜77〕〈安倍為任〉二「孔雀(クジャク)は元来瓜哇産なれども久しく本邦に伝はれり。其毛羽の美麗なるにより人に籠養せらる」
 
②(打掛に孔雀や鳳凰(ほうおう)などの金糸模様があるところから)江戸吉原などの高級遊女。また、盛装した遊女。
*長唄・教草吉原雀〔1768〕「叩く水鶏(くひな)の口まめ鳥に孔雀騒きで目白押し、見世清掻(すがかき)のてんてつとん」
*雑俳・柳多留‐三六〔1807〕「あら莚孔雀のおりる初紋日」
 
③紋所の名。孔雀が尾をひろげた姿を図案化したもの。

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