数え方(読み方)・単位
一枚 (いちまい) 、一面(いちめん)
解説
平面的なので「面」でも数えます。
意味
①蜘蛛が糸を張ってつくった網。朽ちこぼれたさまや、人の途絶えたさま、零落したさまなどにたとえて用いることが多い。蜘蛛の網。蜘蛛のい。蜘蛛のいぎ。蜘蛛のえばり。《季・夏》
*万葉集〔8C後〕五・八九二「甑(こしき)には 久毛能須(クモノス)懸きて 飯(いひ)炊(かし)く 事も忘れて〈山上憶良〉」
*枕草子〔10C終〕一三〇・九月ばかり、夜一夜「透垣(すいがい)の羅文、軒の上に、かいたるくものすのこぼれ残りたるに」
*虎寛本狂言・縄綯〔室町末〜近世初〕「釜の下ではいつ日を焚たままやら、蜘の巣ばかりで御ざった」
*日本読本〔1887〕〈新保磐次〉四「貧しき人の家を見よ。畳はちぎれ、障子は破れ、天井には蜘蛛の巣多し」
②金網をいう、盗人仲間の隠語。〔かくし言葉の字引{1929}〕
語源
糸で簀のように作る意から、クモノス(蜘簀)の義〔大言海〕。