くすり【薬】

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数え方(読み方)・単位

①一錠 (いちじょう) 、一粒 (ひとつぶ) 、一丸 (いちがん) 、一包 (いっぽう) 、一貼 (いっちょう) 、一服(いっぷく)

②一瓶 (いちびん) 、一袋 (ひとふくろ) 、一箱 (ひとはこ) 、一本(いっぽん)、一枚 (いちまい)

③一匕 (いっぴ)

④一回 (ひとまわり)

解説

①「錠」は粒状の薬・丸薬(タブレット)・カプセル・座薬などを数える語です。「粒」「丸」は「錠」で数えるよりも小さい錠剤を数える語です。紙に包んだ薬は「包」「貼」などで数えます。「服」は1回分に服用する分量の粉薬を包んだものを数える語です。

②薬の小売単位はさまざまですが、容器に応じて「瓶」「袋」、水薬や注射液などは「本」で数えます。貼り薬は「枚」でも数えます。

③「匕」は匙 (さじ) を表し、薬などの分量を表す単位です。例:「1匕 (いっぴ) の薬」

④「回り」は古く、服薬 (ふくやく) ・湯治 (とうじ) などで7日間を1期として数えた語です。例:「3回り(21日)分の薬」

意味

①人の肉体や健康、生命などについて霊妙な働きをするもの。不可思議な作用を発揮する物質。神薬、霊薬、仙薬の類。

*万葉集〔8C後〕五・八四七「我が盛りいたく衰(くた)ちぬ雲に飛ぶ久須利(クスリ)はむともまた変若(をち)めやも〈大伴旅人〉」
*古今和歌集〔905〜914〕雑体・一〇〇三「音羽の滝の 音にきく 老いず死なずの くすりもが〈壬生忠岑〉」
*竹取物語〔9C末〜10C初〕「ひとりの天人いふ、『壺なる御くすり奉れ。きたなき所の物きこしめしたれば、御心ちあしからん物ぞ』」
*源氏物語〔1001〜14頃〕総角「恋ひわびて死ぬるくすりのゆかしきに雪の山にやあとをけなまし」
 
②病気や傷を治療したり、健康や生命の保持、増進に役立てたりするために、服用、注射または塗布するもの。古くは霊妙な力を発揮するものという意識を伴うことがある。水薬、粉薬、丸薬、膏薬、煎薬などがある。医薬品。薬剤。薬種。薬品。薬物。

*日本書紀〔720〕欽明一四年六月(北野本室町時代訓)「暦(こよみ)の本(ためし)種々(くさくさ)の薬物(クスリ)付送る可し」
*源氏物語〔1001〜14頃〕若紫「紺瑠璃の壺どもに御くすりどもいれて」
*栄花物語〔1028〜92頃〕月の宴「九条殿悩ましうおぼされて、御風などいひて、御湯ゆでなどし、くすりきこしめして過ぐさせ給ほどに」
*とはずがたり〔14C前〕一「今日の御くすりには、大納言陪膳に参らる」
*徒然草〔1331頃〕一二〇「唐の物は、薬の外は、なくとも事欠くまじ」
*仮名草子・東海道名所記〔1659〜61頃〕一「旅には第一、薬をたしなみ、煩ひをふせぐを肝要とす」
 
③医薬品以外にも、殺虫剤、農薬など、主としてその毒性を、目的の生物体に作用させる物質。ただし、医薬品との区別は必ずしも明確ではない。
*史記抄〔1477〕一〇・呉太伯世家「腐刑とは男根を截らるる刑なり。〈略〉薬をつけてくさらかして落すほどに腐刑と云ぞ」

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