むち/ムチ【鞭】

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数え方(読み方)・単位

一本(いっぽん)

解説

意味

①馬などを打って進ませるための、竹または革製の細長い杖。

*日本書紀〔720〕神功皇后摂政前(寛文版訓)「忍て梳鞭(くしムチ)の貢(みつぎ)を廃めば」
*十巻本和名類聚抄〔934頃〕五「鞭 野王案鞭〈音篇 无知俗云无遅〉馬策也」
*源氏物語〔1001〜14頃〕蓬生「御さきの露を、馬のむちして払ひつつ、いれたてまつる」
*名語記〔1275〕四「馬うつむち、如何。答、むちは鞭也」
*日葡辞書〔1603〜04〕「イソグ ミチ ナレバ、ヒキ ウマニ muchiuo (ムチヲ) ススメテ セキ ヤマヲ ウチコエヌ」
*芋粥〔1916〕〈芥川龍之介〉「二人はその中に鞍の螺鈿を、まばゆく日にきらめかせながら鞭をも加へず悠々と、粟田口を指して行くのである」
 
②人や動物を打ったり、人に物をさし示したりするのに用いる細長い棒。

*霊異記〔810〜824〕中・四「熊葛の韃(ムチ)以て一遍(ひとたび)打つ。打つ韃に肉著く。〈国会図書館本訓釈 韃 ムチ〉」
*サントスの御作業〔1591〕一・サントイグナチオ「ナマリ ノmuchi (ムチ) ニテ シタタカニ チャウチャク シ」
*狐の裁判〔1884〕〈井上勤訳〉一「笞鞭(ムチ)を捨なば小供等は無智文盲に腐れなんと」
*薤露行〔1905〕〈夏目漱石〉四「聖徒に向って鞭を加へたる非の恐しきは」
 
③人を叱咤(しった)激励したりするためのことばや行為。

*疑惑〔1913〕〈近松秋江〉「その頃盛んに自己に鞭を加へてゐた」
*一九二八・三・一五〔1928〕〈小林多喜二〉七「自分の態度に『意識的に過ぎる』とさへ思はれる程鞭を加へてきてゐた」

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