ながもち【長持】

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数え方(読み方)・単位

一棹 (ひとさお) 、一合 (いちごう)

解説

衣服・調度を入れる蓋 (ふた) つきの長方形の箱のことで、「棹」「合」で数えます。
⇒ながびつ(長櫃)
⇒たんす/タンス(箪笥)

意味

①(─する)長く保つこと。長い間役に立つこと。持久。持続。
*狂歌・狂歌酒百首〔1771〕「老そひて酒の重荷のくるしきになかもちしたるゑせ上戸かな」
*松翁道話〔1814〜46〕三・上「どうでも長もちは出来ぬほどに」
*歌舞伎・梅雨小袖昔八丈(髪結新三)〔1873〕三幕「なに、長持ちといふのは道具ではない。あの聟さんがここの家に長持(ナガモ)ちがあらうかといふのだ」
*たけくらべ〔1895〜96〕〈樋口一葉〉一三「藁しべなんぞ前壺に抱かせたとて長(ナガ)もちのする事では無い」
*酒宴〔1955〕〈吉田健一〉「小さな盃で飲んでいるのは、楽みを長持ちさせる為なのか」
 
②衣類・調度などを入れて運搬したり保存したりするための、蓋のついた長方形の大きな木製の箱。長櫃(ながびつ)。長持櫃。中持。
*浜田本宇津保物語〔970〜999頃〕国譲中「なかもちの脚つきたる三つ、唐櫃五よろひに、綾錦より始めてよろづの物入れさせ給へり」
*栄花物語〔1028〜92頃〕若ばえ「ながもち・唐櫃の蓋に、いとおどろおどろしうたたみ入れて」
*金刀比羅本平治物語〔1220頃か〕六波羅より紀州へ早馬を立てらるる事「かかるはれに長持(ナガモチ)をもたせずして、長櫃のかかせやう然べからずと人申けるに」
*御湯殿上日記‐延徳元年〔1489〕一一月七日「御なかもちに御ふくとも入」
*易林本節用集〔1597〕「長持 ナガモチ」
*浮世草子・好色一代男〔1682〕七・七「是や寂光の都、庭には金吾の長持(ナガモチ)をはこび」
*幼学読本〔1887〕〈西邨貞〉七「机、本箱、箪笥、長持、其の他の箱類を造るには、桐を以て第一等とす」
 
③六百文をいう、雲助などの語。
*滑稽本・東海道中膝栗毛〔1802〜09〕二・上「あか熊や、とぶ八めが、峠まで長持(ながモチ)でやったアな〈略〉〈この長もちといふは六百の事〉」

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