なみだ【涙/泪/涕】

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数え方(読み方)・単位

一筋 (ひとすじ) 、一粒 (ひとつぶ) 、一掬 (いっきく)

解説

頬 (ほお) を伝う場合は「筋」で、こぼれ落ちる場合は「粒」で数えます。「滴 (てき) 」はあまり用いません。「掬 (きく) 」は両手ですくうという意で、あふれるばかりの涙を、雅語的に「一掬 (いっきく) の涙」といいます。また、この成句はわずかな涙の意でも用います。

意味

①眼球の上部にある涙腺から出る透明な液体。通常、少量を分泌して眼球を湿すが、神経的な高ぶりや外部からの物理的刺激に応じて多量にあふれ出る。ヒトをはじめ脊椎動物にみられる。涙汁。
*日本書紀〔720〕雄略一四年四月(前田本訓)「疑を根使主(ねのおみ)に致して不覚(おろか)に涕(ナミタ)垂(た)りて哀泣(いさ)ちらる」
*万葉集〔8C後〕五・七九八「妹が見し楝(あふち)の花は散りぬべしわが泣く那美多(ナミタ)いまだ干なくに〈山上憶良〉」
*十巻本和名類聚抄〔934頃〕二「涕涙 承泣附 説文云涕涙〈体類二音 奈美太〉目汁也 黄帝内経云目下謂之承泣〈音急 奈美多々利〉」
*土左日記〔935頃〕承平五年二月三日「麻(を)をよりてかひなきものは落ち積るなみだのたまを貫(ぬ)かぬなりけり」
*観智院本類聚名義抄〔1241〕「泗 ナミダ」
 
②①を流すこと。泣くこと。
*新古今和歌集〔1205〕秋上・三七九「いつまでかなみだくもらで月はみし秋待ちえても秋ぞ恋しき〈慈円〉」
*浮世草子・日本永代蔵〔1688〕四・四「涙(ナミタ)に紅ひの節引て〓つきはさながら角なき青鬼のことし」
*談義本・根無草〔1763〜69〕前・五「とかうの詞も泪(ナミダ)より外いらへなし」
 
③(感情に促されて(1)を出す動物は数少ないところから、人間らしさを表わすものとして)人情。人のなさけ。思いやり。感情。「血も涙もない人」
 
④名詞に冠して接頭語的に用いて、それが少しばかりであることを表わす。「なみだ雨」「なみだ金」

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