なるこ【鳴子】

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数え方(読み方)・単位

一枚 (いちまい) 、一本(いっぽん)

解説

引き板ともいわれ、「枚」で数えます。

意味

①田畑が鳥獣に荒らされるのを防ぐためのしかけ。短い竹筒を小さな板に掛け連ね、その板に縄を張ったり、竹ざおの先につけ綱をつけたりして、遠くから縄や綱を引いて鳴らすもの。ひきいた。ひた。《季・秋》

*林葉和歌集〔1178〕秋「夕まぐれ遠の山田をもる人もいなおほせ鳥になるこ引めり」
*長秋詠藻〔1178〕中「ますらをはなるこも曳かず寝にけらし月に山田の庵は守(も)らせて」
*文明本節用集〔室町中〕「鳴子 ナルコ 驚鳥物也」
*虎明本狂言・狐塚〔室町末〜近世初〕「かまひてばかされるなと云てなるこをやる」
*俳諧・文政句帖‐五年〔1822〕八月「寝咄の足でおりおり鳴子哉」
 
②①に似せて小さい板に竹筒や鈴などをつるし、綱を引くと鳴るしかけの、人を呼んだり合図を送ったりするもの。
*雑俳・たからの市〔1705〕「隠居から鳴子を引けばたばこ盆」
*洒落本・嘉和美多里〔1801〕「何屋のなる子はどふゆふ音するの、そして鳴子のねヱうちがあるの」
 
③(「かしなるこ(河岸鳴子)」の略)江戸、深川の岡場所で、舟着き場に置いて、客を乗せた舟が着くと茶屋へ合図のために鳴らしたもの。
*洒落本・仕懸文庫〔1791〕自叙「鳴子(ナルコ)の音に神(しん)を飛し、一切(ひときり)遊びは対面の三方のごとく扱れ」
*雑俳・柳多留‐一一三〔1831〕「深川雀鳴子には馴れてゐる」
 
④「なるこうり(成子瓜)」の略。
*雑俳・柳多留‐九九〔1828〕「立て島の揃ひでなるこ江戸へ出る」

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