なわ【縄】

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数え方(読み方)・単位

一本(いっぽん)、一筋 (ひとすじ) 、一条 (いちじょう) 、一把 (いちわ) 、一束 (ひとたば)

解説

細長いものなので「本」「筋」「条」で数えます。縄を束ねたものは「把」「束」で数えます。
⇒つな(綱)

意味

①植物の茎や繊維、紙、化学繊維などをより合わせて細長くしたもの。物を縛ったりつないだりするのに用いる。用途によって太い細いがあり、普通、太いものは綱、細いものは紐(ひも)という。

(イ)一般的にいう場合。

*万葉集〔8C後〕二〇・四四二九「厩(うまや)なる奈波(ナハ)絶つ駒のおくるがへ妹が云ひしをおきて愛(かな)しも〈防人〉」
*二十巻本和名類聚抄〔934頃〕一五「縄 兼名苑云縄〈食陵反〉 一名索〈蘇各反 和名奈波〉」
*大唐西域記長寛元年点〔1163〕三「或は索(ナハ)を履み、或は鉄の鎖を牽く」
*名語記〔1275〕四「なひあはせるをなはとなつく、如何。答、なはは縄也。〈略〉長二也。ふたすちをあはせてなかくなふを縄といへは也」
*日葡辞書〔1603〜04〕「Nauaga (ナワガ) キルル、〈略〉Nauauo (ナワヲ) ナウ」
*説経節・さんせう太夫(与七郎正本)〔1640頃〕下「あれにつったるかわごは、ふるけれ共、かけたるなわがあたらしし」
*尋常小学読本〔1887〕〈文部省〉五「渋柿の半熟なる頃に、之を摘み取りて、五日間程うまし置き、其外皮をむき去り、なはにてくくり、竿にかけ」
 
(ロ)罪人を捕えて縛るために特に丈夫にこしらえたもの。はやなわ。捕縄(とりなわ・ほじょう)。比喩的にも用いる。
*石山寺本瑜伽師地論平安初期点〔850頃〕二三「索(ナハ)を擲ぐ」
*曾我物語〔南北朝頃〕七・千草の花見し事「人の親の習ひ、盗みする子は憎からで、なわつくる物を恨むるは、常の親の習ひにて候ぞや」
*狂言記・生捕鈴木〔1660〕「やしんのあるにより、なんぢらまで、なわをかかりゐるよな」
*青年〔1910〜11〕〈森鴎外〉一五「一たび繋がれては断ち難い、堅靭なる索(ナハ)を避けながら」
 
(ハ)火縄銃を撃つ際、点火のために火をつけるもの。火縄。
*雑俳・柳多留‐一八〔1783〕「縄がなくなって魚蝋で吸付ける」
 
(ニ)出産の際に、産婦がとりすがるもの。
*雑俳・福寿草〔1747〕「此度は・縄もとりあへずおぎゃおぎゃおぎゃ」

(ホ)魚釣りに用いる、針をつけるもの。釣り糸。延縄(はえなわ)。また、それを用いて釣りをすること。
*洒落本・仕懸文庫〔1791〕一「おぢい此ごろはなははどふだの〈長なはのこと〉」
*歌舞伎・怪談月笠森(笠森お仙)〔1865〕二幕「『雑魚七さん生業なざあ元手が掛らなくっていいね』『さうさ、縄と違って四つ手ぢゃあ餌の銭がかからねえが』」
 
②犬追物(いぬおうもの)の円形の馬場の二重のなわがこい。外円を大縄、内円を小縄という。
 
③田畑の面積などを測量すること。検地。丈量。また、それに用いるもの。縄入れ。
*筑前国続風土記〔1703〕一「天文十二年日本国中毎国の知行高をしるし、其簿を将軍家に献ず。是を民俗には天文の縄と云」

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