ねこ/ネコ【猫】

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数え方(読み方)・単位

一匹(いっぴき)

解説

広く動物について、鳥類を除く動物一般は「匹」で数えます。ただし、その中でも人間が抱きかかえられない大きさのものや、人間にとって希少価値の高いもの、実験動物や盲導犬のように人間の役に立つものは「頭」で数える傾向があります。学術論文などで研究対象となる動物は、種類に関係なく「個体」で数えます。
⇒どうぶつ(動物)

意味

①ネコ科に属する家畜化された飼いネコのこと。野生のネコはヤマネコと総称し飼いネコと区別する。体はしなやかで、足指の裏には厚い肉瘤があり音をたてずに歩く。ひげ(触毛)は暗所の活動に役立ち、瞳孔(どうこう)は明暗に応じて開閉する。社会性の強いイヌに比べ、ネコは本来が単独生活者であり、飼いネコであっても野外で自力でネズミや小鳥などを捕食し繁殖することができ、それゆえ野良ネコ化しやすい。ペルシアネコ・シャムネコなどの品種があり、毛色によって三毛ネコ・黒ネコ・トラネコなどと区別する。古代エジプト時代に野生のリビアヤマネコ(Felis libica )を原種に家畜化され神聖視され、穀倉を荒らすネズミ退治のために飼われていた。日本で猫を飼うようになったのは、奈良時代に中国から渡来してから。一説によると仏教伝来の際、経典を鼠の害から守るために猫を添えたのだという。皮は三味線の胴張りに用いる。ねこま。学名はFelis catus
 
*霊異記〔810〜824〕上・三〇「我、正月一日狸(ネコ)に成りて汝が家に入りし時、供養せし宍(しし)、種(くさぐさ)の物に飽く。〈興福寺本訓釈 狸 禰己〉」
*枕草子〔10C終〕九・うへにさぶらふ御猫は「うへにさぶらふ御ねこは、かうぶりにて命婦のおとどとて」
*名語記〔1275〕四「ねずみとる獣をねことなづく、如何。答、ねこは、猫也。ねかろの反、ねずみにあへば、かろかろしくはたらく也。又、ねきもの反、鼠にあひてきもきもしき心也」
*勝山記‐永正元年〔1504〕「ねこをねすみ皆皆食ひ死す」
*俳諧・焦尾琴〔1701〕頌「足跡をつまこふ猫や雪の中」
 
②表面だけ柔和に見せかけること。知っていても知らないふりをすること、また、そのような人。猫かぶり。「猫をかぶる」。
 
③魚好きであること。また、その人。
*雑俳・軽口頓作〔1709〕「きとくな事・あのまあ魚喰(ネコ)が夏精進」
 
④(①の皮を用いるところから)三味線の異称。
*人情本・娘太平記操早引〔1837〜39〕初・四回「サアサア騒ぎやせう騒ぎやせう〈略〉猫(ネコ)を一疋持って来て、何ぞ唸って」
*西洋道中膝栗毛〔1870〜76〕〈仮名垣魯文〉二・上「三弦(ネコ)を一挺かりこんでくんせへナ」
 
⑤(三味線を使う職業であるところから)芸妓の異称。
*咄本・芳野山〔1773〕猫「これかこれかとまちゐけるに、ねこ一人(ひとり)来り」
*随筆・守貞漫稿〔1837〜53〕一九「三絃の皮、猫皮を良とす。故に三都とも弾妓を異名して猫と云、常の方言也」
*安愚楽鍋〔1871〜72〕〈仮名垣魯文〉初「芸妓(ネコ)が一枚とびこむと八右衛門がしらまで浮気になってがなりだすとノ」
 
⑥(「寝子」からか)私娼の異称。近世、大坂では堀江(西区北堀江)付近、江戸では本所回向院前(墨田区両国二丁目)などに多かったという。また転じて、江戸ではこれらの岡場所の称。
*随筆・親子草〔1797頃〕一・一一「本所回向院前、一つ目辨天門前、此二箇所を猫といふ」
*つよひ物こわい物見立づくし〔1818〜30頃か〕「ねこがよって客をもてなす堀江茶屋」
*滑稽本・無飽三才図会〔1850〕二「江州より出づる猫」

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