ねずみ/ネズミ【鼠】

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数え方(読み方)・単位

一匹(いっぴき)

解説

広く動物について、鳥類を除く動物一般は「匹」で数えます。ただし、その中でも人間が抱きかかえられない大きさのものや、人間にとって希少価値の高いもの、実験動物や盲導犬のように人間の役に立つものは「頭」で数える傾向があります。学術論文などで研究対象となる動物は、種類に関係なく「個体」で数えます。
⇒どうぶつ(動物)

意味

①ネズミ科に属する哺乳類の総称。体長五〜三五センチメートル。尾は細長く、角質のうろこでおおわれて毛はほとんどないものが多い。体毛は灰色、黒褐色など。上下のあごに各一対の大きな門歯があり、物をかじるのに適する。繁殖力は強く年に数回子を産む。種類は多く、俗に人家にすむドブネズミ・クマネズミなどの家ネズミと、野外にすむハタネズミ・アカネズミなどの野ネズミとに分けられる。愛がん用や医学の実験用となる種もあり、また一部の種は農作物・食料品・樹木などを食い荒らしたり、病原菌を媒介するなどし、害獣として扱われる。
 
*古事記〔712〕上(兼永本訓)「是に出でむ所を知らざる間(あひた)に、鼠(ネスミ)来て云はく」
*十巻本和名類聚抄〔934頃〕七「鼠 四声字苑云鼠〈昌与反 禰須美〉穴居小獣種類多者也」
*能因本枕草子〔10C終〕二五・にくきもの「ねすみの走りありく、いとにくし」
*相模集〔1061頃か〕「服におはする人のゆかたびらの袖をねすみのそこなひたれば」
 
②「ねずみいろ(鼠色)」の略。
*仮名草子・都風俗鑑〔1681〕二「さて帯は大方無地にして、嶋繻子、黒じゅす、鼠(ネズミ)、すす竹、相伝がら茶、彼はばびろの二わりを、〈略〉尻つきみぢんしはなくのしつけたれば」
*浮世草子・新色五巻書〔1698〕五・四「花色・ねずみ・梅松茶の布子三つ三十匁」
*人情本・春色梅児誉美〔1832〜33〕初・一齣「上田太織の鼠(ネヅミ)の棒縞」
*邪宗門〔1909〕〈北原白秋〉外光と印象・吊橋のにほひ「そが上に懸る吊橋 煤けたる黝(ネズミ)の鉄の桁構」
 
③ひそかに害をなす賊徒。また、君主の側近の悪人。
*雑俳・裏若葉〔1732〕「熊坂が死んでも国に鼠有り」
*浄瑠璃・生写朝顔話〔1832〕松原の段「白丁着ながら烏帽子(ゑぼし)のゆがみ乱るる国の鼠(ネズミ)ども長柄長刀(なぎなた)振りかたげ、元船さして伴ひ行く」
 
④「ねずみきど(鼠木戸)」の略。
*雑俳・柳多留‐一〇八〔1829〕「鼠から化して鶉の桟敷番」
*雑俳・柳多留‐一一一〔1830〕「猫もすこしかじる鼠の木戸芸者」
 
⑤「ねずみはなび(鼠花火)」の略。
*雑俳・川傍柳〔1780〜83〕三「立ち消へがしたに鼠をすてて逃げ」
*雑俳・柳多留‐三七〔1807〕「庭涼鼠が嫁を追っかける」
 
⑥「ねずみはんぎり(鼠半切)」の略。
*雑俳・柳多留‐五九〔1812〕「勝負附鼠に羽根が生えて飛」
 
⑦労働運動で、裏切り者をいう。
*いろは引現代語大辞典〔1931〕「鼠(ネズミ) 労働運動用語。労働運動の変節漢、裏切者をいふ。『きゃつ、ネズミだ』と言ふと彼は裏切ったとの意」

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