にわ【庭】

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数え方(読み方)・単位

一つ(ひとつ)、一園(いちえん)

解説

庭園は、公園などを表す「園」でも数えます。

意味

①何かを行なうための場所。何かの行事の行なわれるその場所。「かりにわ(狩庭)」「さにわ(清庭)」などと熟して用いることが多い。現代語の場(ば)にあたる。

*日本書紀〔720〕神武四年二月「乃ち霊畤(祭の庭)を鳥見の山の中に立つ。其の地を号けて上つ小野の棒原(はしはら)と曰ふ。用て皇祖の天神を祭りたまふ」
*後拾遺和歌集〔1086〕雑六・一一七九「古への別れの庭にあへりともけふの涙ぞなみだならまし〈光源〉」
*今昔物語集〔1120頃か〕七・四一「其の時に、其の庭に道俗・男女、皆、驚き騒ぐ事无限し」
*平家物語〔13C前〕四・永僉議「僉議の庭にすすみいでて申けるは」
*風姿花伝〔1400〜02頃〕三「先、その日にはを見るに、今日は能よく出で来べき、悪しく出で来べき、瑞相(ずいさう)あるべし」
*水戸本丙日本紀私記〔1678〕神武「霊時 祭乃庭」
 
②水面。海面。

*万葉集〔8C後〕三・二五六「飼飯(けひ)の海の庭(には)よくあらし苅薦(かりこも)の乱れて出づ見ゆ海人の釣船〈柿本人麻呂〉」
*万葉集〔8C後〕三・三八八「いざ子ども あへてこぎ出む 爾波(ニハ)もしづけし〈作者未詳〉」
*仮名草子・東海道名所記〔1659〜61頃〕五「伊勢浦の舟にのる者は、此山の雲のたたずまひを見て、風をうかがひ、日よりのにはをしるといふ」
 
③家屋の周りの空地。のち、草木を植え、築山、泉水をしつらえた所をさしていう。庭園。前栽。

*日本書紀〔720〕雄略即位前・歌謡「臣(おみ)の子は 栲(たへ)の袴を 七重をし 播(ニハ)に立たして 足結(あよひ) 撫だすも」
*万葉集〔8C後〕一四・三五三五「己が命(を)をおほにな思ひそ爾波(ニハ)に立ち笑ますがからに駒に逢ふものを〈東歌〉」
*十巻本和名類聚抄〔934頃〕三「庭 考声切韻云庭〈定丁反 邇波〉屋前也」
*土左日記〔935頃〕承平五年二月九日「渚の院といふところを見つつゆく。〈略〉しりへなる岡には松の木どもあり。中のにはには梅の花咲けり」
*徒然草〔1331頃〕一〇「木だちものふりて、わざとならぬ庭の草も心あるさまに」
*説経節・説経苅萱〔1631〕中「とつかう、さんかう、れいを、三つのたからものを、はうきにゆいそへ、にはをこそおはきある」
 
④土間(どま)。家の入り口、台所、店先などの土間。

*浮世草子・好色二代男〔1684〕六・四「庭(ニハ)に追おうして、下女のごとくに遣へども」
*浄瑠璃・心中天の網島〔1720〕中「そろばん追取にはへく〓らりと投げ捨たり」
*浪花聞書〔1819頃〕「庭(ニハ) 台所の土間をにはと云」

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