のれん【暖簾】

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数え方(読み方)・単位

一枚 (いちまい) 、一垂れ (ひとたれ) 、一点(いってん)

解説

幕や暖簾など、垂らして使うものは「垂れ」で数えます。

意味

①(もと、禅家で寒さを防ぐため簾(す)の隙間をおおう布のとばりをいった)日除けなどのため掛けつるす布。おもに商家で紺色の木綿地に屋号などを染め抜いて軒先に掛けた。また、屋内の出入口や部屋の仕切りに垂らす短い布。のうれん。のんれん。

*日葡辞書〔1603〜04〕「Norenuo (ノレンヲ) カクル」
*元和本下学集〔1617〕「暖簾 ノレン 垂席(タレムシロ)也」
*ロザリオの経〔1623〕一「S. Maria ノ カノ ミエイノ マエニカカリタルnorenuo (ノレンヲ) トリテ」
*俳諧・鶉衣〔1727〜79〕後・中・七六・六林文集序「世に呉服を商ふ家の、繻子・緞子・紗・綾・紗(ちりめん)は店に庫に満々たれども、入口の暖簾には必木綿をこそ用れ」
*随筆・守貞漫稿〔1837〜53〕四「暖簾は訓のれん也。専ら木綿製也。又地紺記号及び屋号等を白く染抜く」
 
②一定の店舗の多年の営業活動から生ずる無形の経済的利益。また、その店の伝統や信用。屋号・商号・看板などによって表わされることが多い。得意先または仕入先関係、営業上の秘訣、販売の機会、経営の内部的組織など。老舗(しにせ)。

*安愚楽鍋〔1871〜72〕〈仮名垣魯文〉三・当世牛馬問答「旦那からのれんをもらって出店をひらくのだぜ」
*商法〔1899〕二八五条・七「暖簾は有償にて譲受け又は合併に因り取得したる場合に限り」
*良人の自白〔1904〜06〕〈木下尚江〉前・一〇・八「都亭の暖簾(ノレン)に泥を塗られちまッた」
*流行〔1911〕〈森鴎外〉「八百善が是非晩は以前通に取ってくれなくては、古い暖簾(ノレン)が廃れると云ってくるだらう」
 
③「のれんな(暖簾名)」の略。
 
④他企業を買収または合併するにあたって譲り受ける個々の資金の合計額を超過して支払われた額。

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