ぬさ【幣】

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数え方(読み方)・単位

一枚(いちまい)

解説

神前に供える紙や布のことで、「枚」で数えます。

意味

①神に祈る時にささげる供え物。麻・木綿(ゆう)・紙などで作った。後には織った布や帛(はく)も用いた。旅に出る時は、種々の絹布、麻、あるいは紙を四角に細かく切ってぬさぶくろに入れて持参し、道祖神の神前でまき散らしてたむけた。後世、紙を切って棒につけたものを用いるようになる。みてぐら。にきて。幣帛(へいはく)。御幣(ごへい)。
 
*万葉集〔8C後〕一三・三二三六「山科の 石田の社の 皇神に 奴左(ヌサ)取り向けて 吾れは越えゆく 相坂山を〈作者未詳〉
*古今和歌集〔905〜914〕羈旅・四二〇「このたびはぬさもとりあへずたむけ山紅葉の錦神のまにまに〈菅原道真〉」
*源氏物語〔1001〜14頃〕夕顔「女房のくだらむにとて〈略〉ぬさなどわざとがましくてかの小袿もつかはす」
*観智院本類聚名義抄〔1241〕「秡 ヌサ」
*御伽草子・福富長者物語〔室町末〕「川辺に出て身をきよめ、ぬさきりかけて」
*諸国風俗問状答〔19C前〕三河国吉田領風俗問状答・正月・三一「上へは狩衣の如き物を着て、榊の大枝〈略〉に幣をつけたるを持ち」
 
②旅立ちの時のおくりもの。餞別。はなむけ。
*貫之集〔945頃〕八「みちの国の守平のこれみつの朝臣のくだるに、ぬさのすはまの鶴のはねにかける」
*増鏡〔1368〜76頃〕二・新島守「さて東に帰り下るころ、上下色々のぬさ多かりし中に」

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