せきはん【赤飯】

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数え方(読み方)・単位

一折(ひとおり)、一重ね(ひとかさね)

解説

折り箱に入れた赤飯は「折」、重箱に入った赤飯は「重ね」で数えます。

現代語では「杯」「膳」を用います。改まった場面では、茶碗 (ちゃわん) に盛った飯を「装い」で数えます。古くは椀 (わん) に盛った飯を「飯 (はん) 」でも数えました。食事を意味する場合は「度」でその頻度を表します。「三度の飯」
⇒飯(めし)

意味

①煮た小豆(あずき)と、その赤い煮汁を混ぜたもち米を蒸しためし。おこわ。
*新十二月往来〔1206頃か〕「菓子十五櫃。餠。赤飯。興米」
*東寺百合文書‐ち・永享九年〔1437〕四月一一日・二一口方評定引付(大日本古文書四・一一)「稲荷祭礼之時赤飯頭事」
*運歩色葉集〔1548〕「赤飯 セキハン」
*浮世草子・好色一代女〔1686〕四・四「大重箱に南天を敷て、赤飯(セキハン)山のやうにして行ます」
*浄瑠璃・五十年忌歌念仏〔1707〕中「やかましい、先づきていはやと、赤飯(セキハン)の、こはい目付は、我恋をしってそふなと」
*随筆・守貞漫稿〔1837〜53〕二八「今世甑にかけ蒸す者を強飯と云、必ず糯米也、吉事には小豆を交へ赤飯と云」
 
②月経をいう、女学生仲間の隠語。

語源

①もち米を蒸して作る強飯(おこわ)のうち、米だけの「白蒸し」は仏事に、「赤飯」は祝儀に用いる。もっとも、「京師にては吉事に白強飯を用ひ凶事に赤飯を用る事民間の習慣なり」〔随筆・萩原随筆〕のように、時代や地方によって異なることがある。赤飯が慶事に用いられる理由については、赤に厄除けの力があると信じられていたからとか、古代の米が赤米であった名残からなどといわれている。
 
②鎌倉末期の成立といわれる宮中の献立記録「厨事類記‐御膳部」には、端午、重陽などの節句に赤飯が供されたことが記されている。しかし、民間にこの習慣が広まったのは近世になってからのことで、南天を敷いた重箱に焼塩や黒胡麻をそえて赤飯を詰め、祝い事の折に他家に配ったり行楽に携えたりしたようである。

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