せきしょ【関所】

《スポンサードリンク》
 

数え方(読み方)・単位

一関(いっせき・いっかん)

解説

数え方の単位の「関」は文語で、関所を数えます。「関 (かん) 」とも読みます。

意味

①交通の要所や国境に設けて、通行人や通過物を検査し、また、脱出や他からの侵入に備えた所。古くは大化二年(六四六)に軍事目的で制度化されたが、令制の崩壊とともに有名無実化した。令制では、軍防令や関市令に規定がある。中世には性質も一変して、関銭の徴収を目的とするものとなり、特に室町幕府や朝廷・大寺社荘園領主などが関所を濫設したが、戦国時代には再び監視目的のものに復し、大名領国内の関所は撤廃される方向にすすんだ。江戸時代には幕府・諸藩が治安維持のため交通の要地に設置した。

幕府のものは、東海道の箱根・今切(新居)をはじめ全国五十余か所におよび、「入り鉄砲と出女」を特に取り締まったが、関所手形がなく脇道を忍びゆくものは、関所破りとして磔(はりつけ)の刑に処せられた。また、諸藩のものは、藩の隣郷に通ずる往還口に置かれて口留番所などと呼び、物資の搬出を監視するのを主な任務とした。明治二年(一八六九)廃止。
 
*高野山文書‐元亨二年〔1322〕七月一三日・大塔料所文書御影堂奉納目録(大日本古文書二・二四四)「淀関所南都相論之時安堵。院宣四通」
*太平記〔14C後〕二五・自伊勢進宝劒事「円成阿闍梨次第を経ず。直任の僧都になされ河内国葛葉の関(セキ)所を恩賞にぞ下されける」
*浮世草子・西鶴諸国はなし〔1685〕一・六「今でも大名衆の、妾ども、御関所(セキショ)のあらために見るに、其時よりは、風俗がよいと申て」
*日本財政経済史料‐九・交通・駅伝・関所・諸規則・貞享三年〔1686〕四月日「諸関所御条目 一、此関所を通る輩、番所之前にて笠頭巾ぬぎ可〓申事」
 
②人が監視していたり、条件が厳しかったりして通りにくい場所。
 
③警察署をいう、盗人仲間の隠語。〔隠語輯覧{1915}〕
*モダン新用語辞典〔1931〕〈小島徳彌〉警察「関所(セキショ) 警察本分署のことをいふ」

《スポンサードリンク》
 



数え方人気 [TOP50]ビジネス文書数え方
季節用語の数え方名数一覧(1~100)