せきたん【石炭】

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数え方(読み方)・単位

一個(いっこ)、一片 (いっぺん) 、一叺 (ひとかます)

解説

売買単位は「叺 (かます) 」です。「叺」は藁 (わら) で作った袋のことで、石炭を入れた袋を数える語です。

意味

地中に埋もれた植物が長い年月の間に地圧や地熱の影響で変質して生じた、可燃性の堆積(たいせき)岩。高分子有機化合物を主とする混合物で、炭素・水素・酸素のほかに少量の硫黄・窒素・燐などを含有する。褐色、または黒色で、炭化の進んだものは金属光沢を有する。層状で、ときに砂岩や頁(けつ)岩と交互に層をなして存在する。

石炭化の程度によって泥炭・褐炭・瀝青(れきせい)炭・無煙炭に分類する。古生代に堆積したものが多いが、日本のものは、ほとんど新生代第三紀のもの。燃料・化学工業の原料として用いる。いしずみ。《季・冬》
 
*和蘭天説〔1795〕「海を隔こと遐(とをく)して、山頂に貝石あり、山腰に石炭(セキタン)を出 山頂も海なり。石炭は筑前に多し、木化して石となる、硫気を得て如炭」
*西洋道中膝栗毛〔1870〜76〕〈仮名垣魯文〉三・下「セイゴンという港に立より石炭(セキタン)など積こみて」
*鉱物字彙〔1890〕〈小藤・神保・松島〉「Coal Sekitan Kohle 石炭」
*尋常小学読本(明治三六年)〔1903〕〈文部省〉六・六「石炭(セキタン)はおほむかしに、はえてをった木が、土の中に、うづまってできたものである」

語源

①「和漢三才図会‐六一」(一七一三)には「石炭 いしすみ」とあり、近世中期頃においてはイシズミと呼ばれるのが一般的であった。近世後期の「重訂本本草綱目啓蒙‐五・石」(一八四七)には、石炭の各地の方言形が示されているが、イシズミは筑前の方言とされている。
 
②現在のように「石炭」を音読みしたセキタンは、本草関係の影響や幕末頃からの漢語重視の風潮によって定着し始めた。ただし、ヘボンの「和英語林集成(初版)」(一八六七)の「Ishidzmi 」項には、同義語として「Sekitan 」が上げられているが、まだ見出し語にはなっていない。見出し語となったのは改正増補版(一八八七)である。

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