せった【雪駄/雪踏】

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数え方(読み方)・単位

一足(いっそく)

解説

左右2枚で「1足」と数えます。

意味

①(「せっだ」とも)竹皮草履の裏に、革をはった草履。丈夫で湿気が通らないようにしたもので千利休が工夫したと伝える。江戸時代、元祿(一六八八〜一七〇四)以降、かかとに尻鉄(しりかね)を打つのが流行し、これを「ちゃらかね」といい、以後、尻鉄のないものは雪駄とはいわなくなった。せちだぞうり。せちだ。せきだ。

*かた言〔1650〕四「雪駄(セッタ)を、せきだといふはわろしといへど、苦しかるまじき歟。せちだ・せったなどいふは耳に立てあしし。是はまだ無下に近きころ、京の者が作らせてはき侍りしを、利休と云し茶湯者が世にひろめてはやり出侍しとかや」
*堺鑑〔1684〕下・塗木履「雪踏の始は、昔日尻切と云物を用、千利休作意として、雪の比、茶湯の時、露地入の為に、草履の裡に牛革を附させ用る也。即ち、雪を踏と云義を取て名附たりと云伝也」
*浮世草子・好色盛衰記〔1688〕二・四「素足に雪踏(セツダ)の音たかく、禿も鼻紙めに立ほど入て」
*書言字考節用集〔1717〕七「雪蹈 セツダ セキダ」
*洒落本・辰巳之園〔1770〕「髪は本多にあらず、茶洗坊(ちゃせんほう)にあらず、出ず入らずの、男女好(いきちょん)と結(ゆひ)、雪駄(セッタ)は鼠(ねづみを)の下り皮」
*都新聞‐明治三七年〔1904〕一月二九日「雪駄ばかりはチャラチャラと勇ましけれど、顔のみは浮き立たぬ体に見えたり」
 
②(①は後部に金がついているところから)盗品の取引を約束した場合、選挙投票の買収を約束した場合など、代金の後渡しをいう、盗人仲間の隠語。〔隠語輯覧{1915}〕

語源

この語より古い例に「せきだ」があり、「席駄」と当てた例も多い。「むしろ(席)のはきもの(駄)」の意の「席駄」から「せちだ」「せっだ」「せった」と変化し、のちに「雪駄」と当てられたものと思われる。「雪駄」に「せきだ」のよみをつけた例もある。

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