数え方(読み方)・単位
一塊 (ひとかたまり) 、一片 (いっぺん) 、一つかみ(ひとつかみ)
解説
食肉の脂身 (あぶらみ) は「塊」「片」などで数えます。俗に腹部などの体の一部についた脂肪は、「つかみ」などで分量の目安を表します。
意味
油脂のうち常温で固体のもの。ステアリン酸、パルミチン酸などの飽和脂肪酸を比較的多く含む。動物では皮下、筋肉、骨髄などに蓄積され、植物では主として種子に含まれる。生体で、一グラムあたり九・三カロリーの熱エネルギーを出すので貯蔵養分として重要。常温で液体の油脂は「油」といって区別するが、栄養学、生理学などでは広く油脂をさしていう。
*重訂解体新書〔1798〕二「脂肪 歇多(ヘット) 按漢所謂脂肪」
*医語類聚〔1872〕〈奥山虎章〉「Adipose 脂肪ノ」
*動物小学〔1881〕〈松本駒次郎訳〉上・哺乳類「凡そ動物の脂肪は皮膚の下た肉の上に在りて、皮を剥ぐも依然として存するは市店の牛肉に見るが如しと雖ども」
*改正増補和英語林集成〔1886〕「Shiho シハフ 脂肪(アブラ)」
*花子〔1910〕〈森鴎外〉「些の脂肪をも貯へてゐない、薄い皮膚の底に」