しきし【色紙】

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数え方(読み方)・単位

一枚(いちまい)

解説

作品として数える場合は「点」も用います。

署名は「筆」で数えます。有名人の署名を色紙にもらう場合は、その色紙を「枚 (まい) 」で数えます。
⇒サイン

意味

①種々の色の紙。いろがみ。経文、和歌、文章などを書く料紙としても用い、また、祝いの屏風(びょうぶ)などにも貼った。

*西大寺資財流記帳‐宝亀一一年〔780〕一二月二五日(寧楽遺文)「新翻薬師経廿二巻〈略〉二巻、色紙、青石軸、彩色帙一枚」
*延喜式〔927〕一・神祇・四座祭「散祭料。白紙廿張。色紙張。曝布一端。〈已上封物〉」
*宇津保物語〔970〜999頃〕蔵開上「きばみたるしきし一巻、白きしきし一くはん、すずりばこのふたにいれていだされたり」
*栄花物語〔1028〜92頃〕楚王の夢「しきしなどかねてすかせ給へれば、さやうの事は心のどかなり」
*今鏡〔1170〕九・葦たづ「みのり書き給えりけるしきしのいろの、ゆふべの空のうす雲などのやうに墨染なりければ」
*あさぢが露〔13C後〕「くれなゐのしきしに心ちよげにひきつつみたるふみ、すすきの穂につけたるを」
 
②和歌、絵、俳句などを書く方形の厚紙。多くは表面に五色の模様や金銀の箔(はく)などを施す。後世には寸法も定まり、大は縦六寸四分(約一九・四センチメートル)・横五寸六分(約一七センチメートル)、小は縦六寸(約一八・二センチメートル)・横五寸三分(約一六センチメートル)とする。

*俳諧・嵯峨日記〔1691〕「五月雨や色帋へぎたる壁の跡」
*俳諧・蕪村句集〔1784〕春「苗代の色紙に遊ぶかはづかな」
*古道大意〔1813〕下「十枚の内から、一枚真の色紙(シキシ)を見出す」
 
③衣類の破れた所や弱った所に裏うちする布切れ。つぎあて。
*浄瑠璃・双生隅田川〔1720〕三「うき身にとんと筆捨て、針手つづりのしきしたんじゃく」
 
④「しきしがた(色紙形)」の略。

語源

奈良時代の寺院流記資財帳や写経所公文によると、写経用の紙は、料紙を浅黄(あさぎ)・滅紫(けしむらさき)・紫・紅・朱芳(すはう)・黄・白・白橡(しらつるばみ)等、種々の色に染めた染め紙が用いられ、更に、複数の色(普通は五色)の紙を交互に配した「色紙」の経も作られた。このような経巻は、伝存するものも少なからず、正倉院御物の中には未使用の色紙の束も遺存している。

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