した【舌】

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数え方(読み方)・単位

一枚(いちまい)

解説

動物の細長い舌は「本」でも数えます。裏表のある言動をすることを「二枚舌」といいます。

意味

①脊椎動物の口腔(こうこう)底に突き出ていて、食物を食道へ送りこむ肉質の器官。魚類では筋肉がなく運動性がなく、時に舌上に歯がある。両生類以上の動物では筋肉や腺があり、可動性に富む。人間では、味覚を感じる細胞が分布し、唾液腺が開口する。咀嚼(そしゃく)運動とともに発声にも密接な関係をもつ。べろ。
 
*播磨風土記〔715頃〕宍禾「大きなる鹿、己が舌を出して、矢田の村に遇へりき」
*十巻本和名類聚抄〔934頃〕二「舌 四声字苑云舌〈音切 之多〉」
*讃岐典侍日記〔1108頃〕下「はいぜんは誰そと問ひて、それかしと聞かせ給ふては、御したさし出させ給ひて、さしぬき高くひきあげて逃げさせ給ふとて」
*太平記〔14C後〕二六・執事兄弟奢侈事「車輾りて軸を摧き、呉牛喘ぎて舌を垂る」
 
②舌状をしているものの総称。→した(簧)。「鐙(あぶみ)の舌」
*応永本論語抄〔1420〕八第三「木鐸とは銅や鉄にて舌をしたるをば金鐸と云。木にて舌をしたるを木鐸と云」
*奉教人の死〔1918〕〈芥川龍之介〉一「風は益加はって、焔の舌は天上の星をも焦さうず吼りやうぢゃ」
 
③ことば。また、話すこと。弁舌。
*源氏物語〔1001〜14頃〕常夏「したの本上にこそは侍らめ。〈略〉いかで、このした疾(と)さ、やめ侍らむ」
*平家物語〔13C前〕一一・嗣信最期「舌のやはらかなるままに、君の御事な申しそ」
*雑俳・柳多留‐初〔1765〕「十分一取におろかな舌はなし」
*みだれ髪〔1901〕〈与謝野晶子〉春思「酔に泣くをとめに見ませ春の神男の舌のなにかするどき」

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