そで【袖】

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数え方(読み方)・単位

一枚(いちまい)

解説

筒形のものは「本」でも数えます。

意味

①衣服で、身頃(みごろ)の左右にあって、腕をおおう部分。和服には、袂(たもと)の長さや形によって、大袖、小袖、広袖、丸袖、角袖、削(そぎ)袖、巻袖、元祿袖、振袖、留袖、筒袖などの種類があり、袂を含んでいうことがある。洋服には、長短により長袖、七分袖、半袖などの別があり、袖付や形によっても種々の名称がある。ころもで。衣袖(いしゅう)。
 
*古事記〔712〕下・歌謡「白妙の 蘇弖(ソテ)着備ふ 手胼(たこむら)に 虻掻き着き」
*万葉集〔8C後〕二〇・四三三一「しろたへの 蘇田(ソデ)折りかへし ぬばたまの 黒髪敷きて〈大伴家持〉」
*古今和歌集〔905〜914〕春上・二「袖ひぢてむすびし水の氷れるを春たつけふの風やとくらん〈紀貫之〉」
*源氏物語〔1001〜14頃〕夕顔「いかにぞ、今はと見はてつや、とのたまふままに、袖を御顔におしあてて泣きたまふ」
*新古今和歌集〔1205〕冬・六七一「駒とめて袖打ちはらふかげもなし佐野のわたりの雪の夕暮〈藤原定家〉」
*其面影〔1906〕〈二葉亭四迷〉七七「『は』、と哲也は服の袖で涙を横撫にしながら」
 
②鎧(よろい)の付属具。綿上(わたがみ)に付けて、手楯(てたて)の代用とするもの。通常、袖の緒(お)で胴に結びとめる。左を射向(いむけ)の袖、右を馬手(めて)の袖という。その大小、形状により、大袖、中袖、小袖、広袖、壺袖(つぼそで)、丸袖、置袖、最上袖(もがみそで)などの種類がある。よろいのそで。鎧袖(がいしゅう)。

*平家物語〔13C前〕七・維盛都落「若公姫君はしりいでて、父の鎧の袖、草摺に取つき」
*太平記〔14C後〕二・師賢登山事「隻手(かたて)打ちに打ちけるが、打ち外して、袖の冠板より菱縫の板まで、片筋かひに懸(け)ず切て落す」
*随筆・貞丈雑記〔1784頃〕一一「腹巻には袖なき物也。袖付る時は鎧の袖を取て付るもの也」

語源

「そて(衣手)」とする説があるが、上代特殊仮名遣では、「そ(衣)」は乙類音で、「そで」の「そ」は甲類音であるから疑問。

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